項目 | 3月 | 4月 | 5月 |
雇用者数増減 |
+203 |
+282 |
+217 |
雇用者数 |
137,964 |
138,246 |
138,463 |
財生産 |
18,945 |
18,991 |
19,009 |
民間サービス |
97,163 |
97,387 |
97,585 |
政府 |
21,856 |
21,868 |
21,869 |
失業率 |
6.71% |
6.28% |
6.27% |
労働参加率 |
63.1% |
62.8% |
62.8% |
source:U.S. Bureau of Labor Statistics
また、先週はECBが政策金利のリファイナンス金利を0.10%、貸出上限金利を0.35%、中銀の預金金利を0.10%引き下げたことで、株価は堅調推移となっています。そのため、VIX(投資家恐怖心理指数)は10.73まで低下してきていいます。VIXは12以下になると、株価調整リスクが高まるため、株価下落からの円高には注意が必要となります。
【 EUR/USD 】
先週5日のECB理事会では、
- リファイナンス金利(主要政策金利) 0.25% ⇒ 0.15%
- 中銀預金金利 0.00% ⇒ -0.10%
- 限界貸出金利 0.75% ⇒ 0.40%(金利差コリドーは0.50%に縮小)
- LTRO(期間4年の長期流動性供給オペ)の4,000億ユーロの実施
- 2回のLTROは9月と12月に実施
- SMP(証券市場プログラム)の不胎化(資金吸収)措置を停止 1,700億ユーロの供給
- 固定金利でのオペ全額供給を継続
- ABS(資産担保証券)買い切りオペに向けた準備を行う
- 一段の措置が必要なら迅速に講じる
としましたが、IMM通貨先物のユーロの持ち高を見ていると、3日時点ではユーロショートが1.6万枚増加していたことで、非商業筋はECBの追加緩和をほぼ織り込んでいたと思われます。そのため、ECB理事会後のユーロの下げは限定的で、むしろユーロの買い戻しにつながったようです。ただ、ユーロの売りの持ち高は合計で3.3万枚しかなかったため、更に買戻しが進んで上昇するとは思えません。また、追加緩和は始まったばかりであり、一段の措置の可能性もあるため、ユーロを新たに買い進むという可能性は低いと思っています。
ユーロ/ドルはチャートの形が「なべ底」のようになっています。また、MACDがゴールデンクロスしていること、日足の一目均衡表の転換線を上抜けていることで、戻りにつながる可能性が高いと思います。ただ、一目均衡表は「三役逆転」となっていて、下降トレンド中であるため、6/5安値の1.3503ドルを下抜けると2/3安値の1.3476ドル近辺まで下落する可能性があります。ユーロ/円はストキャスティクス(スロー)が90以上でデッドクロスする可能性が高いことと、日足の一目均衡表の遅行線が雲の下限に接近していることで、基準線の140.17円から雲の下限の141.28円近辺がレジスタンするとなる可能性があります。下値は5/29安値の137.97円となります。
【 USD/JPY 】
米雇用統計がほぼ市場の予想通りの結果となったことから、材料難の状況が続きそうです。今週は、本邦1-3月期実質GDP改定値(9日)、米5月小売売上高(12日)、日銀金融政策決定会合、中国鉱工業生産、中国小売売上高、米ミシガン大消費者信頼感指数(13日)が手掛かり材料となるとみられますが、日銀は金融政策の変更はなく、米小売りも雇用統計を見る限りでは、増加が見込まれるため、ドルの下振れリスクは低いと思います。ただし、ドル/円の102円台後半から103円前半にかけては売りオーダーも多いことで、米経済指標が余程のよい内容でもなければ、103円を超えて上昇するのは難しいと思います。
引き続き日足の一目均衡表の雲が焦点となりそうです。先週4日には4/7以来の雲の上に抜け出ましたが、1日で雲の下まで下落、週末は雲の下限がレジスタンスとなっています。雲の上限は102.66円としばらく変わらないため、雲の上には射程圏内にありますので、ここを上に抜けて5/2高値の103.01円も抜ければ、上昇トレンドが続くと思います。ただ、ストキャスティクス(スロー)がデッドクロスしているため、雲で上値が押さえられると、雲の下限が下がってくるため、102円を割れる可能性があります。
■今週の予想レンジ
Ccy | Low(下) ~ High(上) |
EURUSD |
1.354 ~ 1.376 |
USDJPY |
100.8 ~ 103.6 |
GBPUSD |
1.666 ~ 1.698 |
AUDUSD |
0.923 ~ 0.946 |
NZDUSD |
0.838 ~ 0.86 |
■重要イベント
6/9(月)
08:50日本 4月 国際収支-経常収支
08:50日本 4月 国際収支-貿易収支
08:50日本 1-3月期 実質GDP改定値年率換算
14:00日本 5月 消費者態度指数-一般世帯
15:00日本 5月 景気ウオッチャー調査-現状判断DI
6/10(火)
10:30中国 5月 生産者物価指数(PPI) m/m
10:30中国 5月 消費者物価指数(CPI) m/m
15:45フランス 4月 鉱工業生産指数 m/m
23:00米国 4月 卸売在庫 m/m
6/11(水)
08:50日本 4-6月期 法人企業景気予測調査-大企業業況判断指数(BSI)
08:50日本 5月 国内企業物価指数 m/m
03:00米国 5月 月次財政収支
6/12(木)
08:50日本 4月 機械受注 m/m
15:45フランス 4月 経常収支
15:45フランス 5月 消費者物価指数(CPI) m/m
17:00ユーロ圏 欧州中央銀行(ECB)月報
18:00ユーロ圏 4月 鉱工業生産 m/m
21:30米国 5月 小売売上高 m/m
21:30米国 前週分 新規失業保険申請件数
21:30米国 5月 輸入物価指数 m/m
21:30米国 5月 輸出物価指数 m/m
23:00米国 4月 企業在庫 m/m
6/13(金)
00:00日本 日銀金融政策決定会合、マネタリーベース年間増加目標
13:30日本 4月 鉱工業生産・確報値 m/m
14:30中国 5月 小売売上高 y/y
14:30中国 5月 鉱工業生産 y/y
14:30フランス 1-3月期 非農業部門雇用者改定値 q/q
15:00ドイツ 5月 消費者物価指数(CPI)改定値 m/m
15:30日本 黒田東彦日銀総裁定例記者会見
18:00ユーロ圏 4月 貿易収支
21:30米国 5月 卸売物価指数(PPI) m/m
22:55米国 6月 ミシガン大学消費者信頼感指数速報値
※m/m = 前月比、q/q = 前期比、y/y = 前年比
経済指標の詳細はFXmuseumのFXカレンダーを参照してください。