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ドル円は続伸し、152円台に

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
◆ドル円は続伸し、先月27日以来となる152円台に。米金利が上昇し、様子見気分の中152円18銭までドルが買われた。

◆ドル高が進み、ユーロドルは続落。1.05近辺までユーロ安に。

◆CPIの発表を控え株式市場は軟調。3指数は続落し、ダウは4日続落。

◆債券も続落。長期金利は4.22%台に上昇。

◆金は大幅続伸。原油も小幅高。

ドル/円  151.55~ 152.18

ユーロ/ドル 1.0499 ~ 1.0531

ユーロ/円  159.44 ~ 159.96

NYダウ  -154.10 → 44,247.40

GOLD +32.60 → 2,718.40ドル

WTI +0.22   → 68.59ドル

米10年国債 +0.023  → 4.224%

【本日の注目イベント】
◆米 11月消費者物価指数
◆米  11月財政収支
◆加 中銀政策金利発表

昨日のNY市場では消費者物価指数(CPI)の発表を今夜に控え、全般的に大きな動きは手控えられた模様です。ドル円は長期金利の上昇に152円台に乗せ、11月27日以来となるドル高水準を付け、株価は概ね軟調。中国経済の刺激策期待から金と原油が買われています。
中国共産党指導部は9日に、2025年に金融緩和と財政支出の拡大を進める方針を明らかにしています。
トランプ次期政権の始動を来月に控え、米国との「第二次貿易戦争」に備える動きとみられていますが、習近平主席をトップとする中央政治局も来年の金融政策を「適度に緩和的」とすることを発表しています。景気刺激策期待から10日の中国株式市場や香港のハンセン指数は大きく上昇しています。

オーストラリア準備銀行(RBA)は10日、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートを「4.35%」に据え置くことを決めました。
これで据え置きは9会合連続となり、緩やかな金融緩和策に転じた欧米諸国中銀の金融政策とは異なるスタンスを維持しています。オーストラリアではインフレが粘着的でRBAは警戒を解いていませんでした。インフレを阻止するためには利上げも含めて、全ての手段を駆使すると述べていました。ただ、今回はニュアンスが変わっています。
利下げには至らなかったものの、「インフレ率が目標に向けて持続的に推移しているとの、多少の確信を得つつある」との見解を示したことで、市場では来年2月の緩和見通しが広がって来ました。
金利スワップ市場では、2月の利下げ確率が「64%」まで上昇し、前日9日時点の「50%」からは大きく上昇しています。利下げ確率の上昇を受けて、
豪ドルストレートは0.6410前後から30ポイント程売られました。
今後のCPIの結果次第では豪ドル円も徐々に低下していく可能性もありますが、豪ドル円の場合、豪ドル・米ドルよりもドル円の水準に大きく左右されるため、ドル円で予想以上にドル高・円安が進めば、その限りではありません。

11月のCPIは、コア指数が前月比で「0.3%」の上昇。仮に予想通りであれば、4カ月連続で同じ伸びとなります。また前年比では「3.3%」の上昇が見込まれており、こちらも同率であれば3カ月連続ということになります。
FOMCメンバーの発言からすれば、足元で注目されるのは労働市場からインフレ率に移った印象があります。
来週のFOMC会合では25bpの利下げが有力ですが、CPIの結果によっては、その先2025年のドットチャート見通しにも影響を与えそうです。

本日のドル円は151円~152円50銭程度を予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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