NYタイムのドル円は、日米首脳会談を前にして106.90円近辺まで弱含む局面があったものの107円前後で小動きだった。ユーロドルはロンドンフィックス前後に1.2336ドルまで下がった。ポンドドルは3月失業保険受給者数が+1万1600人と市場予想から上振れしたことで1.4283ドルまで下落した。
本日の東京市場のドル円は、本日発表される日本の3月の対米貿易黒字を受けた日米首脳会談への警戒感から伸び悩む展開を予想する。
日米首脳会談の初日は、北朝鮮問題が話し合われ、米朝首脳会談での拉致問題の解決が提起された、と報じられている。しかしながら、通商問題では強硬な姿勢に変わりなく、日米貿易不均衡是正への圧力が強まる可能性が警戒されている。
トランプ米大統領は、中露は通貨切り下げゲームと批判し日本の対米貿易黒字を批判しており、アルミニウム・鉄鋼の輸入関税対象国として、環太平洋連携協定(TPP)への復帰の可能性を示唆しつつ、為替条項付きの日米自由貿易協定(FTA)の締結を目論んでいると思われる。クドロー国家経済会議(NEC)委員長は、「トランプ大統領と安倍首相は鉄鋼にかかる関税の適用除外について話し合うだろう」「日米FTAの実現が望ましい」と述べており、アルミニウム・鉄鋼の輸入関税と日米FTAのバーターの可能性にも要警戒か。先週13日に公表された米為替報告書で、従来までの「実質実効レート」に加えて「名目レート」でも円安と言及したことも懸念材料となる。
ドル売りオーダーは、現時点では107.30-50円、107.70-8.00円(上抜けるとストップロス買い)、109.00円、ドル買いオーダーは、106.80円(割り込むとストップロス売り)、106.50-60円、106.00円に観測されている。
ユーロドルは、欧州中央銀行(ECB)の年内の金融政策正常化観測や来月のECB理事会でのフォワードガイダンス変更観測などから堅調推移が予想されるものの、欧州とロシアとの対立緊迫化、イタリアのハングパーラメント、反欧州連合(EU)政権の樹立懸念などから上値は限定的か。

Euro vs Yen (FX:EURJPY)
FXチャート
から 4 2024 まで 5 2024 Euro vs Yenのチャートをもっと見るにはこちらをクリック
Euro vs Yen (FX:EURJPY)
FXチャート
から 5 2023 まで 5 2024 Euro vs Yenのチャートをもっと見るにはこちらをクリック