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S&P 500® 月例レポート(2013年4月配信)~ 投資家が戻る中、3月の市場は史上最高値を更新~

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マーケット分析レポート

S&P500

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今の状況に照らしてフランク・シナトラのヒット曲「ニューヨーク・ニューヨーク」を替え歌にしてみるとこうなるでしょう。「みんなに知らせてくれ、私は今日投資するから。私はウォールストリートの一部になりたいんだ。もしあの場所で成功できれば、世界中どこでも成功できるからね。それは君次第だ、ウォールストリート、ウォールストリート」。シナトラはヒットを見抜く力がありました。投資家も然り、というよりも、ウォールストリートの連中はメインストリートの連中がこの替え歌を合唱してくれることを願っています。財政の崖から転落しなかった(とは言え、再来するので完全に忘れることのないようご注意を)ことからいつもより少し長引いた新年のお祝いと同時に、株式投資の「赤信号」も「青信号」へと変わり、株式市場へと資金がシフトしました。株式であれ、住宅であれ、税金であれ、そこに資金が集まれば、価格が急上昇します。自動的な歳出削減に伴う急激な影響はなく、議会が暫定予算可決で政府機関閉鎖を(少なくとも9月30日までは)回避した(良いことだと筆者は思う)ことが、株式市場への資金流入を促しました。また、継続的な景気の改善も下支えとなりました。増税で消費者支出が抑制されることはありませんでした。今その理由として挙げられるのは、増税幅が比較的小さかったため、消費傾向に大きな変化をもたらすほどの影響はない(2013年の米国の国内総生産(GDP)の0.5%の押し下げが予想されている)、という主張です(一方、景気を刺激するための税率引き下げの際の根拠付けは、浮いた金が消費に回る、というものでした)。別の理由として挙げられているのは、経済的破滅の予想を何度も聞かされてきた消費者らは、もはやその手の予想に聞く耳を持たない、という主張です。住宅販売や住宅価格、雇用、(特に投資家の)富を通じた緩やかな経済発展の継続が市場の下支え要因となっています。それに伴い、市場は13週中、11週間上昇しました。親愛なるダウ・ジョーンズ工業株価平均とS&P500は3月に史上最高値を更新、事実上17ヶ月前の水準に戻ったことになります。結果として、第1四半期のS&P500は10.03%と力強い上昇を見せました。市場に参加した投資家の中には、第1四半期報告書を眺め満面の笑みを浮かべる者がいることでしょう。市場に参加していなかった者にしてみれば、様子見姿勢で利回りの低かった資金を再び市場に投入したいところです。ここまで全てが皮肉っぽく聞こえるかもしれませんが、とにかく重要なのは、「ダンスパーティーに今更参加するには遅過ぎるのか」、そして既に参加している場合は「もうそろそろおいとまするべきか」という点です。市場が現在の水準を維持できるかどうかは4月の初めに試されますが、真の試練は第1四半期の決算発表が始まる翌週となるでしょう。決算発表の3週間に市場(および各銘柄)が試され、将来予測が第1四半期の実績と同様に重要となるでしょう。市場が以前の水準に戻ったことから、長期投資家は手持ちの資産とアロケーションを見直し、(騒ぎに惑わされることなく)自らの投資が目標と合致しているかどうかを確認する良い機会と言えるでしょう。

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出所:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス 2013年3月末日現在。表は図示する目的のためだけのものです。過去の運用実績は将来の運用成果を保証するものではありません。この表は、仮説に基づく過去の実績を反映している可能性があります。

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出所:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス 2013年3月末日現在。

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出所:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス 2013年3月末日現在。

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第1四半期の最終取引日はS&P500が史上最高値を更新し、第1四半期は上昇基調で終了しました。第1四半期報告書が10.03%の上昇という好調な結果を反映する上、高値更新ともなれば、株式への資金流入の継続が期待できるでしょう。3月のS&P500は3.60%上昇しました。S&P 500を構成する全銘柄のうち411銘柄が上昇し(平均で5.69%上昇)、うち54銘柄は10%以上の上昇を遂げています(平均で13.47%上昇)。一方、87銘柄が下落し(平均で3.31%下落)、うち4銘柄が10%以上下落しました(平均で15.50%下落)。住宅などの経済指標が堅調だったことから、キプロスの銀行をめぐる状況による悪影響への懸念も払拭されました。投資家が市場に戻り続け、上昇圧力が高まり、それが上昇を更に煽る格好となりました。指数が史上最高値を試した2週間は、比較的穏やかな環境でポジションを変える(そして利益を確定する)ことができました。3月は10セクター全てが上昇しました。全般的に上昇が安定化する中、ヘルスケアは6.24%上昇(第1四半期は15.22%上昇)しました。石油価格の上昇を背景に、エネルギーセクターは1.85%の上昇にとどまりました。3月に目立った銘柄として挙げられるのは、1年ほど前は存続さえも危ぶまれた家電量販店のBest Buy (BBY)です。3月は35.0%、第1四半期は86.9%上昇し(第1四半期は全銘柄のうち上位から2番目)、過去1年での下落幅を6.5%に縮小しました。ヘルスケア・サービスの業種が引き続き堅調な中、病院チェーンのTenet Healthcare (THC)は月間で21.0%上昇しました(第1四半期は46.5%上昇)。半導体製造のMicron Technology (MU)は19.0%上昇し(第1四半期は57.2%上昇)、コンピュータ関連のHewlett-Packard (HPQ) は18.4%上昇しました(第1四半期は67.3%上昇)。一方、鉄鉱石生産のCliffs Natural Resources(CLF)は続落、3月は25.3%下落し、昨年末に比べ50.7%下落しています。

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出所:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス 2013年3月末日現在。   

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出所:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス 2013年3月末日現在。

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出所:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス 2013年3月末日現在。                     

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投資家が押さえておくべきポイント

ダウ平均とS&P500が史上最高値を更新し、4月の第1週は相場の強さが軽く試され、第1四半期の決算や業績見通しの発表後は市場や各銘柄の実力が本格的に試される局面に入るでしょう。

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欧州の預金者は、安全(と保険)には限度があることを思い知ったことでしょう。

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2013年第1四半期のリターンは10.03%となり、第1四半期報告書を開くのはさぞかし楽しいことでしょう。市場に参加していなかった場合は、拡大しつつある「リターンの換金」(2012年第1四半期は12.00%増だったのに対し、残りの9ヶ月間はわずか1.26%増)の群れに参加するのも一つの手です。

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米国と日本が世界市場のけん引役となっています。S&Pグローバル先進国総合指数は3月に2.13%上昇したものの、米国と日本を除いたベースでは0.65%の下落となりました。第1四半期は、7.32%上昇したものの、米国と日本を除いたベースではわずか2.39%の上昇となっています。

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昇しました(Appleを除いたベースでは5.85%の上昇)。Appleの終値は、2012年1月の終値$456.48に比べて$1.17安い$455.31となりました(2012年9月19日には$702にまで上昇しています)。

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市場の新傾向として、崖から転落しない、自動歳出削減措置を見送る、など悪い出来事が起きないことが好材料とみなされます。1月良ければその年良好(72.6%の確率で的中)。S&P500は1月のパフォーマンスとしては1997年(6.13%上昇)以来の最高のパフォーマンス(5.04%の上昇)を上げました。投資家からの資金の流入により株価が上昇中の今は市場からしばし手を引き、後ほど戻るのが得策かもしれません

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S&P500月例レポートでは、S&P500指数の値動きから米国マーケットの動向を解説します。市場全体のトレンドだけではなく、業種、さらには個別銘柄レベルでの分析を行い、米国マーケットの現状を掘り下げて説明します。
S&Pダウ・ジョーンズが提供する指数に関する詳細はこちらをご覧ください。
http://www.spindices.com/

S&P 500 月例レポート
執筆者

ハワード・シルバーブラット
S&P ダウ・ジョーンズ・
インデックス
シニア・インデックス・アナリスト
mailto:howard_silverblatt@spdji.com

本翻訳は、英文原本から参照用の目的でS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス(SPDJI)が作成したものです。
SPDJIは、翻訳が正確かつ完全であるよう努めましたが、その正確性ないし完全性につきこれを保証し表明するものではありません。英文原本についてはこちらをご参照ください。
HTTP://WWW.SPINDICES.COM/RESOURCE-CENTER/THOUGHT-LEADERSHIP/MARKET-COMMENTARY/
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コメント

  1. Rosabel より:

    Thinking like that is really impsvrsiee

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