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ドル円下げ一服

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<ひと目で分かる昨晩の動き> 

【NY市場】

◆ドル円は株価の反発や米金利の上昇を手掛かりに反発。
108円50銭までドルの買い戻しが進み、NYでは終始
108円台での取引に収まる。
◆ユーロドルは続伸して1.12台に乗せる。ドイツやユーロ圏の
PMIが上振れたことで1.1203までユーロ高が進む。
◆株式市場は反発。朝方はマイナスで始まったが徐々に買い方が
優勢となり、結局3主要指数とも揃って上昇。
◆債券相場は反落。長期金利は1.80%台を回復。
◆金は大幅に続伸し、約6年3カ月ぶりの高値を記録。
原油価格も続伸。

◆12月マークイットサービス業PMI(改定値)  → 52.8

ドル/円 108.07 ~ 108.50
ユーロ/ドル 1.1181 ~ 1.1203
ユーロ/円  120.89 ~ 121.40
NYダウ   +68.50 → 28,703.38ドル
GOLD  +16.40  → 1,568.80ドル
WTI   +0.22  →  63.27ドル
米10年国債 +0.021 → 1.809%

【本日の注目イベント】

◆日      12月マネタリーベース
◆中   中国12月外貨準備高
◆欧   ユーロ圏11月小売売上高
◆欧   ユーロ圏12月消費者物価指数(速報値)
◆米      11月貿易収支
◆米   11月耐久財受注
◆米   12月ISM非製造業景況指数
◆加   カナダ11月貿易収支

昨日の東京時間のドル円は、107円台ではドル買い意欲が旺盛だったものの、
108円台では上値も重く、108円~108円10銭の狭い範囲で推移しまし
た。日経平均株価が500円に迫る下げを見せた割には「ドルは堅調だった」
といった印象です。NY市場ではアジアや欧州の株価の下落を受け、朝方から
軟調に始まりましたが、午後にはナスダックとS&P500がプラスに転じ、
引けにかけてはダウもプラスに転じ、結局3指数とも揃って反発しました。市
場がやや落ち着きを取り戻したことで債券も売られ、長期金利が1.8%台を
回復。ドル円も、108円50銭前後まで値を戻しています。昨日の市場では、
「世界経済に与えるインパクトは今後変わることはあり得るが、現時点ではそ
れほど大きな影響はない」といった見方が主流だったようです。

ただ、これで中東情勢が落ち着きを取り戻したわけではありません。
米国への報復を考えていると見られるイランは、最大の武器とも言える「核」
を前面に出して米国に圧力をかける構えです。
イラン政府は、2015年に結んだ核合意から逸脱する「第5弾」の措置とし
て、無制限のウラン濃縮を発表しました。
英国など、欧州は直ちに自粛を求める声明を出していますが、軍事力では米国
にはるかに劣るイランは「核」を武器に米国と対峙する模様です。

ドル円はひとまず、107円台後半からは「買い場」にはなっていますが、米
中貿易協議に明るさが見えてきた矢先での中東情勢の悪化です。
この先まだ、ひと波乱もふた波乱もありそうです。
米国では今週末には、好調な労働市場の動向を示す「雇用統計」の発表があり
ます。現時点では、労働市場は引き続き順調に拡大しているものと見られます
が、米国のイラン司令官殺害を契機に、今年の利下げは「ほぼない」と見られ、
一部には「利上げ」も取りざたされていたFOMCでの金融政策に、やや異な
る見方も浮上してきました。フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、
2020年末までの「25ベーシス」の利下げをほぼ織り込みつつあります。
2日時点では70%程度の確率だったものが、米軍によるイラン司令官殺害で
中東を巡る不安が高まると、利下げ確率が一気に高まった格好です。
先日公開された12月のFOMC議事録でも、しばらく利下げを休止すべきと
いった委員の意見が体勢でしたが、金融当局は中東情勢の悪化による米景気の
鈍化を未然に防ぐといった見方が高まったと見られます。

本日はドル堅調な展開が予想されますが、足元のセンチメントは「戻り売り」
のスタンス継続中と見ます。上で述べたように、今後もまだまだ波乱はありそ
うです。

予想レンジは107円90銭~108円70銭程度といったところでしょうか。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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