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ドル円5週間ぶりに112円台を回復

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は112円台を回復し、3月5日以来となる112円9銭までドル高が進む。株高、金利高がドルを押し上げ、ユーロ円の上昇も円売りにつながった。

ユーロドルは急反発。約2週間ぶりに1.1324までユーロ高が進行。ユーロ円も126円台後半まで買われる。

株式市場は大幅に反発。ディズニーや金融株が上昇を牽引し、ダウは269ドル高。S&P500は2900台に乗せる。

債券市場は反落。長期金利は2.56%台へと大幅に上昇。

金と原油はともに上昇。

3月輸入物価指数              →  0.6%

4月ミシガン大学消費者マインド(速報値)  →  96.9

ドル/円 111.86  ~112.09

ユーロ/ドル 1.1293 ~ 1.1324

ユーロ/円 126.48  ~ 126.76

NYダウ +269.48  →  26,412.30ドル

GOLD +1.90  → 1,295.20ドル

WTI +0.31    → 63.89 ドル

米10年国債 +0.068 → 2.565%

【本日の注目イベント】
米  日米物品貿易協議(TAG)
米  4月NY連銀製造業景況指数
米  ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
米  エバンス・シカゴ連銀総裁講演
米  企業決算 → シティーグループ、ゴールドマン

ドル円は先週末のNY市場で112円台を回復し、112円09銭までドル高が進みました。前日には111円割れもあり、上値は重いと見ていましたが、緩やかな動きが続いている中では、予想以上の上昇です。3月5日に記録した112円14銭が意識され、上昇は一旦止まりましたが、本日の展開次第では上記水準を上抜け、年初来高値をつける可能性も出て来ました。

ドル円上昇の背景は、株高と長期金利の上昇でした。ディズニー株が急上昇したことと、好決算を発表した銀行株が買われ、ダウ平均を押し上げましたが、その前に中国の貿易収支が発表され、輸出の伸びが市場予想を上回ったことで、世界経済への懸念が和らぎ、これが株価上昇の伏線になったと思われます。NY株式市場では、再び資金が流入しており、ダウは史上最高値に400ドルほどに迫っており、ナスダックもS&P500も同様な状況が続いています。また債券市場では、株高の割にはそれほど債券が売られておらず、株式と債券が揃って安定したな動きを見せる「適温相場」が続いており、ドル円で円売りが進む背景には、この辺りに原因があるのかもしれません。

先週15-16日にワシントンで行われた「G20」は特に材料にはなっていません。一部には「G20」の形骸化がさらに進み、単なる顔合わせに終わっているとの指摘もありました。「G20」終了後の記者会見で、黒田日銀総裁は「金融政策の余地がないと決め付けることはできない」と述べ、「わが国についてもまだ必要があれば、さらなる追加緩和ということを考える余地はある」と語っています。また麻生財務大臣は、日米貿易交渉を米国が急いでいるとは認識していないと語っています。(ブルームバーグ)その日米物品貿易協議は本日から2日間の日程で行われますが、すでに米国からはけん制する発言が聞こえています。

ムニューシン財務長官は15日から始まる交渉を前に「為替も議題となり、協定には通貨切り下げを自制する為替条項を含めることになる」と述べ、2国間の経済関係など幅広い案件を議論する意向を示しています。貿易不均衡を何としても解消したいトランプ大統領は、中国をはじめ、EU,カナダメキシコを相手に「関税引き上げ」を武器に貿易黒字の削減を求めています。日本といえども例外ではないと見られ、今回の協議で「為替条項」や「自動車の輸入制限」などが議題に挙げられる恐れがあります。特に「為替条項」が合意に盛り込まれるようだと、ドル売り円高が再燃するリスクがあり、協議の成り行きを注意深く見守る必要があります。

本日のドル円は堅調な動きが予想されます。NY市場でのドル高と株高から、日経平均株価も大幅な上昇が見込まれます。株高に伴いドル円も買われると思われ、上述の112円14銭が抜けるかどうかが、一つの焦点です。抜け切れば112円30銭程度までのドル高もないとはいえません。予想レンジは111円70銭~112円40銭程度と見ます。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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