NYタイムのドル円は、米政権がオバマケア代替策の可決に手間取っていることでリスク回避のドル売り・円買いが進み、110.73円まで下落した。ユーロ円は119.69円、ポンド円は137.77円、豪ドル円は84.82円まで水準を下げた。ユーロドルは1.0825ドルまで強含み、ポンドドルは、英議会議事堂付近でテロ事件があったことから1.2424ドルまで下落後1.24ドル後半へ持ち直した。NZドル/ドルは0.7073ドルを上値に、0.70ドル半ばを中心とした比較的安定した推移だった。
本日の東京市場のドル円は、米医療保険制度改革法(オバマケア)代替法案の本会議採決が難航するとの警戒感、ハト派のカシュカリ米ミネアポリス連銀総裁の発言への警戒感、朝鮮半島の地政学的リスクへの警戒感、トランプ米政権の貿易不均衡是正への警戒感などから続落を予想する。テクニカル分析では、ダブル・トップ(118.66円・118.60円)を頭とするヘッド・アンド・ショルダーが完成したことで目標値104.74円が点灯している。
本日、米国本会議でオバマケア代替法案が可決されなければ、トランプ米政権の大型減税、インフラ投資などの審議、採決が先送りされることで、ダウ平均の続落、日経平均株価の下落、そしてドル円の続落につながる。朝鮮半島に関しては、ティラーソン米国防長官が軍事作戦の可能性を警告したことで、地政学的リスクが高まりつつある。さらにトランプ米政権による貿易不均衡是正に向けた対米貿易黒字国通貨への圧力が強まる可能性、3月の期末決算に向けて本邦機関投資家によるレパトリ(ドル建て資産売却・円買い)取引が活発化する可能性が高まること、米国の債務上限引き上げへの警戒感が高まることなどもドル売り・円買い要因となる。
ドル売りオーダーは、112.00円、112.50円、そして、111.50円超えにはストップ・ロスが控えており、ドル買いオーダーは、110.50円、110.00円に控えているが、割り込むとストップ・ロスが控えていることで売り仕掛けには要警戒か。
ユーロドルは、ギリシャ政府がギリシャへの追加支援に向けて、週末の欧州連合(EU)非公式首脳会談での「ローマ宣言」の採択留保を打ち出していることで伸び悩む展開か。

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