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NY、株高債券高強まる

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
◆東京時間に153円台半ばまで売られたドル円は154円51銭まで買われた。次期財務長官に指名されたベッセント氏がドルの基軸通貨としての地位を維持するとの報道が伝えられた。

◆ユーロドルは反発し、1.0530まで上昇。

◆株式市場では3指数が連日の上昇。ダウはこの日も440ドル買われ4万4736ドルと、最高値を更新。

◆債券は急騰。長期金利は4.27%台へと急落。

◆金は90ドルを超える大幅下落。原油もイスラエルとヒズボラとの停戦が近いとの報道に2ドル30セント安。
ドル/円  153.62 ~ 154.51

ユーロ/ドル 1.0467 ~ 1.0530

ユーロ/円  161.35 ~ 162.11

NYダウ  +440.06 → 44,736.57

GOLD -93.70 → 2,618.50ドル

WTI  -2.30  → 68.94ドル

米10年国債  -0.127 → 4.273%

【本日の注目イベント】
◆米 9月ケース・シラ-住宅価格指数
◆米 9月FHFA住宅価格指数
◆米 7-9月期四半期住宅価格指数
◆米 10月新築住宅販売件数
◆米 11月コンファレンスボード消費者信頼感指数
◆米 11月リッチモンド連銀製造業景況指数
◆米 FOMC議事録(11月6-7日分)

「ベッセント・ラリー・・・・?」

トランプ次期大統領が財務長官にスコット・ベッセント氏を指名し、同氏がドル安を志向していると見られ、緊縮財政にも言及していることから、金融市場ではすでにその影響が出始めています。
昨日のNYでは債券と株がともに買われ、NYダウは先週末の426ドル高を上回る、440ドル高で取引を終えました。債券も買われ、長期金利は先週末比12.7ベーシス・ポイント低下し、4.27%台まで下がりました。
加えて、イスラエルとヒズボラが近く停戦合意に達する可能性が報じられ、金は93ドル安。(3.45%)、さらにWTI原油価格も2ドルを超える下落となっています。分からないのが、ドル円の動きです。
米長期金利が大きく低下したにもかかわらず、ドルの下値は限定的で、NYでは153円62銭が安値で、昨日東京時間に記録した153円55銭には届かず、154円台で戻っています。
ただ、ベッセント氏はウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙とのインタビューでは、ドルの基軸通貨としての役割は維持したい旨の発言を行っており、
必ずしもドル安を志向しているのかどうかは、現時点では定かではありません。

昨日の動きを敢えて言えば、ユーロドルで「ドル高・ユーロ安」が続いており、ユーロが売られ易い状況にいることが「円売り」につながり、ドル円も下げにくくなっている面があろうかと思います。
25日に発表された、11月の独 ifo期待指数は「85.7」と、先月の「86.5」からさらに悪化していました。
ifo研究所の所長は発表資料で、「ドイツ経済は低迷している。企業は今後数カ月について、再びやや懐疑的になっている」とコメントしています。
特に独経済の重要な位置を占める自動車産業は、中国市場での低迷に加えて、トランプ政権からの「関税の恐怖」が広がっており、さらに政治的混迷も逆風になっています。ドイツ連銀のナーゲル総裁は、「トランプ氏の関税により、ドイツのGDPの1%が失われる可能性がある」と警告しており、2年連続の景気後退に直面しています。

イスラエルのヘルツォグ駐米大使は25日、イスラエル軍ラジオに対して、「われわれは合意に近づいている」と説明しました。最終的な争点のいくつかはなお対処の必要があるとしつつも、「停戦合意は、数日以内に実現するかもしれない」と述べていました。ブルームバーグは「事情に詳しいイスラエル当局者によると、イスラエルの安全保障内閣は26日に閣議を開き、ヒズボラとの停戦を受け入れるか採決する可能性がある」と報じています。
バイデン政権のホックスティーン特使が交渉の仲介に乗り出しているそうです。
パレスチナ自治区のハマスとの停戦合意はそう簡単ではなさそうですが、先ずはレバノンのヒズボラとの停戦が実現すれば、今後のハマスに対するイスラエルの行動にもやや期待がもてそうです。

「トランプ・トレード」に陰りが出てきたかと思いきや、今度は「ベッセント・ラリー」です。昨日のNYで、債券と株が同時に大きく買われたということは、今後米金利が低下して行くと、市場が予想していることになります。
今後も上げ下げを繰り返しながらもドルが緩やかに上昇すると予想している
筆者にはやや逆風です。ただ一方で株高が続けば、リスクオンとなり低金利の円が売られ易いのも事実です
為替は金利差だけで決まるものではないとしても、米金利が大きく低下して行けばドルが売られる可能性はやはり高いと思われます。問題は、今後予想されるように米金利が実際に低下して行くのかどうかです。

本日のドル円は153円~154円80銭程度を予想します。

都合により、明日の「今日のアナリストレポート」はお休みとさせていただきます。ご愛読者の皆様にはご不便をお掛け致しますが、ご理解の程よろしくお願い申し上げます。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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