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FOMC,タカ派寄りにシフト

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
FOMCの結果とパウエル議長の会見を受け、ドル円は147円台半ばから大きく下落。一時は146円近辺までドル売りが進む。

ユーロドルも1.07台から1.08台後半まで反発。

株式市場では3指数が大幅に下落。S&P500は79ポイント売られ、昨年9月以来の大幅な下げに。

債券は急騰。長期金利は4%を割り込み、3.91%台で取り引きを終える。

金は続伸。原油は反落し75ドル台まで売られる。

1月ADP雇用者数       →  10.7万人

10-12月雇用コスト指数   →  0.9%

1月シカゴ購買部協会景気指数  →  46.0

ドル/円  146.01 ~ 147.87

ユーロ/ドル 1.0795 ~ 1.0887

ユーロ/円  158.44 ~ 160.23

NYダウ  -317.01 → 38,150.30ドル

GOLD +16.50 →  2,067.40ドル

WTI  -1.97  → 75.85ドル

米10年国債 -0.119 → 3.912%

【本日の注目イベント】
豪 10-12月四半期輸入物価指数
豪 12月住宅建設許可件数
中 1月財新製造業PMI
独 1月製造業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏1月消費者物価指数(速報値)
欧 ユーロ圏1月製造業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏12月失業率
英 BOE金融政策発表
英 1月製造業PMI(速報値)
英 BOE金融政策委員会(MPC)議事録
米 1月ISM製造業景況指数
米 1月S&Pグローバル製造業PMI(速報値)
米 新規失業保険申請件数
米 企業決算 → アマゾン、メルク

昨日のコメントで、「筆者自身は3月会合での利下げ開始はないと、もともと予想していましたが、上記2つの良好な指標を受け、その可能性がさらに高まったと見ています」と書きました。予想通り、FOMC声明文もパウエル議長の会見も、「タカ派寄り」でした。

今朝方4時に発表された今年最初のFOMCでは、大方の予想通り政策金利の据え置きが決定され、これで4会合連続の据え置きとなりました。声明文では、「フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジに対するいかなる調整も、委員会はそれを検討する上で、今後入手するデータや変化する見通し、リスクのバランスを慎重に見極める。委員会はインフレ率が持続的に2%に向っているとの確信を強めるまで、誘導目標レンジの引き下げが適切になるとみていない」と記されています。特に、この太文字の部分はかなりタカ派寄りの文言で、市場は「FRBは利下げを必ずしも急がない姿勢だ」と受け止めたようです。会合後の会見でパウエル議長は、「政策金利は今回の引き締めサイクルにおけるピークにある可能性が高く、経済が概ね予想通りに展開した場合は景気抑制的な政策を元に戻すことが適切になるとわれわれは考えている」と述べ、「適切だと判断すれば、われわれは現在のFF金利誘導目標レンジをより長期にわたって維持する用意がある」とし、その上で、「3月を利下げ開始時期と特定する確信のレベルに委員会が同月までに達しそうだとは、私は考えていないことを言っておきたいが、まだそれはわからない」と語っています。パウエル議長としては、「これまでにないほどはっきりした物言い」だと、個人的には感じています。議長はさらに、「3月利下げは、最も可能性の高いケース、ないし基本シナリオと呼ばれるものでは、恐らくないだろう」とも述べています。

これを受け、株式市場では3指数とも大きく売られ、S&P500は昨年9月以来となる大幅な下げに見舞われています。一方債券価格は急騰し、長期金利は4%を大きく割り込み、ドル円の売りを誘発しました。ドル円は147円台半ばから一時は146円前後まで売られました。チャートではちょうど「日足の雲の上限」で下落が止められた格好になっています。これで146円台半ばから148円台半ばの目先のレンジを下抜けしましたが、まだ、「ドル下落トレンドへ転換した」とは言えません。もうしばらく動きを見極める必要があります。昨日発表された1月のADP雇用者数は、市場予想を下回る軟調な結果でした。さらに12月分も下方修正され、好調だった労働市場にもやや変化が見られます。明日の雇用統計で予想外の悪い結果が示されるようだと、市場の見方は再び大きく揺れることになります。

ブルームバーグが行った世論調査では、今年の米大統領選に向け共和党の候補指名獲得を目指しているトランプ氏ですが、有罪となった場合には、激戦州の過半数の有権者は支持しない考えであることが示されました。この調査によると、注目される激戦州7州の有権者の53%が、トランプ氏が有罪となるなら同氏に票を投じないだろうと答えており、実刑判決が下された場合、この数字は55%に上昇すると報じています。こうなると、トランプ政権が再び誕生するのかどうかは選挙結果というよりも、連邦裁判所がカギを握っていそうです。

本日のドル円は146円~147円80銭程度を予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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