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ドル円109円台から107円台に急落 

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は東京時間に109円32銭前後まで上昇したが、トランプ大統領が中国への追加関税第4弾を発動すると発表したことで、107円26銭までドル急落。

ユーロドルではややドル安が進み、1.12手前までユーロが買い戻される。

ユーロ円は118円台後半まで急落し、2017年4月以来のユーロ安を記録。

株式市場は大幅に続落。ダウは280ドル下げ、ナスダックも64ポイント安。債券相場は急上昇。長期金利は一時1.87%台まで低下し、2016年以来の低水準に。

金は反落。原油価格は貿易戦争による景気の悪化に伴い、原油使用量が減るとの見方から大幅安。前日比4ドル63セン下げ54ドルを割り込む。

新規失業保険申請件数      →  21.5万件

7月ISM製造業景況指数    →  51.2

ドル/円 107.26 ~ 108.93

ユーロ/ドル 1.1027 ~ 1.1096

ユーロ/円 118.91 ~ 120.20

NYダウ -280.85 → 26,583.42ドル

GOLD  -5.40  → 1,432.40ドル

WTI   -4.63  → 53.95ドル

米10年国債  -0.121 → 1.893%

【本日の注目イベント】
豪  第2四半期生産者物価指数
豪  6月小売売上高
日  7月マネタリーベース
日  日銀金融政策決定会合、議事要旨(6月19日、20日分)
欧  ユーロ圏6月小売売上高
欧  ユーロ圏6月生産者物価指数
欧  企業決算 → RBS
米  7月雇用統計
米  6月貿易収支
米  6月耐久財受注
米  7月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
米  企業決算 → エクソンモービル
加  6月貿易収支

「トランプ・リスク」炸裂です。トランプ大統領は1日、ツイートで9月1日から中国からの輸入品3000億ドル(約32兆2300億円)相当に10%の関税を賦課すると発表しました。突然の発表でした。昨日の朝方のパウエル議長の発言を受け、利下げ観測の後退からドル円は109円まで上昇し、東京時間には109円32銭前後までドル高が進みました。そのドル円は上記発表を受けて、一気に107円台前半まで円高が進んでいます。

それもそのはず、米長期金利が2%を大きく割り込み、一時は1.87%まで低下し、2016年以来の低水準を記録しています。トランプ氏は、「私はいつでももっと引き上げることができるし、引き下げることもできる」と述べ、25%の関税引き上げの可能性にも言及しています。ただ、25%の関税については「必ずしもそれを目指していない」とも、口にしていますが、中国の習近平主席の貿易戦争解決に向けた動きについては、「率直に言って十分迅速ではない」と語っています。

正直、このタイミングの追加関税発動には驚きました。休止していた米中通商協議が30日から上海で再開したばかりだったので、特にそう感じます。ただ、次官級協議の進展についての情報が入ってこなかったことから、議論は平行線で終わったのかとは思っていましたが、中国の遅過ぎる対応に、トランプ氏は再び圧力を強めたというのが、その理由かもしれません。今回のこの「寝耳に水」の決定を受けて、各市場も大きく動きました。

さらに、原油先物市場でもWTI原油価格は4.63ドル下げ、1日で7.9%もの値下がりを記録しています。各市場の混乱ぶりが数字に表れています。この欄でも、たびたびドル円の下落リスクを指摘してきました。昨日は「8月は1年で最も円高に振れる月」であることも、経済新聞の記事を引用しながら過去の実数も紹介しました。そして昨日から8月が始まり、同時に円高がスタートしたのは「偶然」にしか過ぎませんが、余りにもタイミングが良過ぎます。今回は、ドル円との相関が高い米長期金利が1.87%台まで低下したことを考えると、「いよいよ円高が始まった」という印象が残ります。とりわけ、109円台前半までドルが買われた直後の107円台への下落は、インパクトもあります。焦点は、直近の円の最高値である106円78銭前後を割り込むのかどうかです。

本日は日経平均株価も500円程度下げるかもしれません。雇用統計の結果を受け、ドルが反発するか可能性もありますが、投資家の「ドル戻り売り」の姿勢がさらに強まったのではないかと思います。予想レンジは106円50銭~107円70銭といったところでしょうか。

外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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