NYタイム、ドル円は米政権の政策運営に対する不安を背景としてリスク回避のドル売り・円買いが進んだ。昨年11月22日以来の安値110.73円まで下落が進行。オバマケア代替策の可決に米政権が手間取っている。リスク選好局面の後押しとなっていた米経済政策の先行きに対する懸念の浮上は、グローバルな金融市場の重しとなった。
クロス円は、ドル円の急落による円買いで下落が先行。ユーロ円は119.69円、ポンド円は137.77円まで下落。豪ドル円は84.82円まで水準を下げた。
対ドルでは各通貨おおむね底堅かった。ユーロドルは2月2日以来の高値1.0825ドル、豪ドル/ドルは本日の高値圏0.7680ドル台へ戻した。ポンドドルは、英議会議事堂付近でテロ事件があったことから一時1.2424ドルまで下押し。しかし、ほどなく1.24ドル後半へ持ち直した。クロス円も、対ドルでの各通貨の底堅い動きに連れて下げ渋った。ドル円の円買いにも、次第に一巡感が漂い始めた。米株価の持ち直しが支えとなった。
NZドル/ドルは0.7073ドルを上値に、0.70ドル半ばを中心とした比較的安定した推移だった。NZドルニュージーランド準備銀行(RBNZ)は、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートを市場予想通り1.75%に据え置いた。声明でNZドルの下落の必要性に言及したことから、直後にはNZドル売りが入る場面もあった。しかし併せてここもとの実効為替レートの下落を評価する内容にも触れていた。NZドル円は78.02円まで円高推移となった後はやや戻し、78円前半から半ばで推移した。
産油国通貨の加ドルは、米週間原油在庫が495.4万バレルの大幅な積み増しとなったことから、原油相場の軟化とともに売りを強めた。しかし、原油相場が持ち直すとともに、ドル/加ドルも1.3321加ドルまで加ドル高に。加ドル円は83円半ばまで回復。ガソリンなど石油製品在庫の減少が歯止めとなった。
6時現在、ドル円は111.16円、ユーロドルは1.0797ドル、ユーロ円は120.03円で推移。

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