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ドル高に更なる調整の可能性?

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昨日は米国時間に行われたイエレンFRB議長の議会証言に市場の注目が集まりました。証言開始後は「利上げ開始前にフォワードガイダンスを変更する」との内容に強く反応しドル買いが強まる展開となりました。しかし、結局、曖昧な表現が多く、経済データは改善しているけれど、弱い部分も見られ、今後のデータ次第という内容で早期利上げを示唆するものとはならなかったことからその後はドル売りが急激に強まる展開となりました。

他市場の動向を見ても株式市場が上昇、米国債利回りは低下と証言の内容が市場の想定よりもハト派よりに捉えたような動きとなっています。

ギリシャ情勢に関してはギリシャから予定通り改革案が提出され、今後、更なる調整が必要なものの一応の支援国側の承認を受けることができたためユーロは下げ止まりを見せる動きとなっています。ただし、とりあえずの直近の課題はクリアという状況のため近い将来的に再び波紋を呼ぶ可能性は引き続き残っています。

テクニカル面ではポンドや豪ドルに関しては対ドルで重要な転換点に接近しており、現在のドル売りが本日も続くとその他通貨にも波及し、昨年から続いたドル高地合いに更なる調整が入る可能性が高まってきています。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円はアジア時間から堅調な推移を続け119円台中盤でイエレン議長の議会証言を迎え、証言スタートとともに119.85付近まで急騰後、反落する動きとなっています。現在一昨日のサポートとなっていた118.75付近を割り込んでの推移となっていることから118円台前半くらいまでの下落余地が広がっています。上方向は議会証言後の戻りが119.00で抑えられていることから、上昇時には119.00が最初のレジスタンス候補として意識されそうです。

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ユーロドルは引き続き方向感の薄い推移が続いています。1.13-1.136付近のレンジでの推移が続き、上値は重いものの底も固い状況が続いています。本日はこのレンジをどちらに抜けてくるかでまずは方向感を探っていきたいところです。日足チャートでも方向感の薄い推移がしばらく続いているため、どちらかに大きく触れる可能性も高まってきています。

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ユーロ円はイエレン議長の証言までは堅調な推移を続け135.65付近まで上昇となりましたが、その後は下値を探る動きが活発化となり134.50付近まで下落となりました。本日は昨日のサポートとなった134.50付近、戻り高値となっている135.00付近のどちらに抜けてくるかで方向感を探っていきたいところです。

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ポンドドルは下値を探る動きとなるものの底堅さは維持し横ばい推移となっています。現在昨年12月23日のサポートからレジスタンスに変わった1.548に上値を抑えられる状況となっているため、このラインを上抜けることができるかどうかに注目が集まります。このラインをしっかり上抜けることができれば1.56付近をターゲットとした更なる上昇余地が生まれ年初からの下落分を取り戻す可能性が高まります。

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豪ドルは欧州序盤までは上値の重い推移となったものの欧州時間以降は底堅い推移となりました。イエレン議長の議会証言や先ほど発表された中国のPMIが強い結果となったことから上値を追う動きが活発化しています。現在2月6日の高値である0.7876付近での推移となっており、しっかりと上抜けることができれば日足チャートでダブルボトム類似型のネックライン上抜けとなり、0.8付近も視野に入れた反発へ向かう可能性が高まります。

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【本日の注目材料】

本日もイエレン議長の議会証言が下院で予定されています。昨日の証言と内容的には重なる可能性が高いことから注目度は低めですが、質疑応答などでうっかり発言などが出てくると市場が大きく揺さぶられる可能性もあるため一応警戒は必要です。また、本日はドラギ総裁の議会証言も予定されており、コメント内容次第ではユーロを中心に大きく振れる可能性もあるため注意が必要です。

経済指標では米国時間に新築住宅販売件数の発表が予定されています。前回強い結果となっていることから反動減に警戒が必要です。弱い結果となると昨日のイエレン議長の「今後の経済データ次第」の経済データへの疑念が強まりドル売り地合いを強める可能性があります。

【本日の予定】

10:45 中国2月HSBC製造業PMI(速報値)

16:45 仏2月消費者信頼感指数

21:00 米MBA住宅ローン申請指数

翌0:00 米1月新築住宅販売件数

翌0:00 イエレンFRB議長議会証言(下院)

翌0:30 米週間原油在庫

翌1:30 ドラギECB総裁議会証言

翌3:00 米5年債入札

翌6:45 NZ1月貿易収支

Author information

佐藤 甲
OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。彼女募集中。ラジオNIKKEI第1 毎週火曜日 21:30~22:00 RADIO NIKKEI Oh!ワンダーFXナイト!にも絶賛出演中。 日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト

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