ADVFN Logo ADVFN

Hot Features

Registration Strip Icon for alerts 登録してリアルタイムのアラート、カスタムポートフォリオ、市場の動きを入手してください。

米2月のCPIは前月比で0.4%

Share On Facebook
share on Linkedin
印刷

<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は大きく反発。米2月のCPIが市場予想を若干上回ったものの、FRBが利下げ姿勢を変えるほどのものではないとの見方から148円台に乗せ、148円20銭まで上昇。

ユーロドルは売られたが1.09台は維持。

株式市場では3指数が揃って大きく上昇。大型ハイテク株が軒並み買われる。S&P500は57ポイント上げ、最高値を更新。

債券は続落。長期金利は4.15%台まで上昇。

金は9日ぶりに反落。原油は小幅ながら4日続落。

2月消費者物価指数     → 0.4%(前月比)

2月財政収支        → -296.3b

ドル/円  147.08 ~ 148.20

ユーロ/ドル 1.0900 ~ 1.0943

ユーロ/円  160.93 ~ 161.57

NYダウ   +235.83 → 39,005.49ドル

GOLD  -22.50 → 2,166.10ドル

WTI   -0.37 → 77.56ドル

米10年国債 +0.053 → 4.151%

【本日の注目イベント】
欧 ユーロ圏1月鉱工業生産
英 1月鉱工業生産
英 1月貿易収支

2月の米消費者物価指数(CPI)が発表されました。
総合CPIは前月比0.4%(1月は0.3%)と、市場予想と一致。前年同月比では「3.2%」と、市場予想の「3.1%」を上回っていました。また、コアCPIでは前月比で「0.4%」と、市場予想の「0.3%」を上回っており、前年同月比も「3.8%」と市場予想の「3.7%」を上回る結果でした。内訳では、総合CPIでは前月比での上昇分のうち60%余りを住居費とガソリンが占めており、総合CPIよりコアCPIを重視するFRBにとっても、今回の結果を危惧する声は少ないようです。全体的には予想を若干上回る結果でしたが、金融当局が利下げ姿勢を変える程のものではないことから、市場には安心感が広がり株式市場では3指数が大きく買われ、S&P500は再び最高値を更新しています。ドル円では反応が大きく、米金利が上昇したこともあり148円台を回復し、148円20銭までドルが買い戻されています。

先週末のNYでは146円48銭までドルが売られ、今週に入って若干反発したものの欧州では再び同水準まで売られ、昨日も朝方には146円62銭前後まで売られていました。結局、146円台半ばが抜け切れなく反発した格好です。パウエル議長が議会証言で述べたように、利下げの時期はそれ程遠くはないものの、現在金利先物市場から想定される利下げ回数の4回(1.0%)は、少なくなる可能性があり、利下げのペースは極めて緩やかなものになる可能性があります。ブルームバーグは、「今回のCPIは恐らく、政策をもうしばらく据え置く根拠と見なされるだろう。インフレの鈍化トレンドは、変動を経ながら横ばいになりつつあるようだ。FOMCとしては、利下げする前にインフレの鈍化継続を目にしたいと考えている」といった声を紹介しています。

ホワイトハウスは、ウクライナに向けた3億ドル(約443億1000万円)の軍事支援パッケージを発表しました。ウクライナ支援を巡っては米議会での法案可決が不透明な中、バイデン政権としては支援を継続する姿勢を見せています。ただ、ウクライナ情勢は収まるどころかさらに激化している模様です。ウクライナはロシアの製油所などを標的にドローンによる波状攻撃を仕掛けたようで、ロシア国防省は、12日未明にモスクワを含む7つの地方でウクライナのドローン合計25機を防空システムが撃墜したと発表しています。

またこれとは別にイスラエル情勢を巡っては、ソマリア沖では武装集団が船舶1隻をハイジャックしており、レバノンを拠点とする親イラン民兵組織ヒズボラが、イスラエル軍の拠点に向けて百発以上のミサイルを発射しています。この攻撃規模は過去数カ月で最大級だと見られていますが、イスラエルとレバノンの間ではほぼ日常的にミサイルの打ち合いが続いていると報告されています。これらを踏まえて、レイFBI長官は12日の米議会下院情報委員会で、「米国に対するテロの脅威は、今ではまったく異なるレベルに達した」と述べていました。

ドル円はひとまず145円をテストせずに148円台まで反発しました。日足チャートでは、ローソク足が「雲の入り口」まで接近したものの、「雲入り」はせず、上昇する雲に沿って動いていることが見て取れます。それでも雲の形からすると、ここ数日以内には「雲入り」するはずです。先週からは日米の金融当局者による発言に大きく振り回されていますが、昨日も植田総裁が国会で、「個人消費が弱い」と発言したことで円が売られる場面もありました。来週18-20日にかけては日米で金融政策会合が開かれますが、いずれも今回は政策変更はないと見ています。ただそれでも、植田総裁、パウエル議長の発言が極めて重要で、この先の政策変更を示唆する可能性もあります。

本日のドル円は147円~148円50銭程度を予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
ADVFN.comサイトのブログは、独立した金融解説のためのものです。これらのブログは、共通キャリア·プラットフォームを介して独立した著者によって提供されており、ADVFN PLCの意見を表すものではありません。 ADVFN PLCは、これらの記事を編集、承認等しないため、その責任を負わず、また、第三者が、これらの情報に頼ることに対して一切の保証はいたしません。 ADVFN.comサイトにおける情報は、一般的な情報と使用目的のためのもので、特定の要件に対応するものではありません。

コメントを書く

 

最近閲覧した銘柄

Delayed Upgrade Clock