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ドル円149円10銭まで下落

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】

◆東京時間に149円30銭台まで売られていたドル円は
パウエル議長の議会証言を受け149円10銭まで下落。
議長の発言はほぼ予想通りながら、一部日銀委員が次回会合で
マイナス金利解除を主張するとの報道も円買いに作用。
◆ドル安が進み、ユーロドルは1.0915まで上昇。1月4日以来と
なるユーロ高に。
◆株式市場ではパウエル議長の議会証言を受けやや安心感が出たことで
3指数が揃って反発。前日大きく売り込まれていたナスダックは
91ポイント上昇。
◆債券は続伸。長期金利は4.10%台に低下。
◆金は5日続伸。ザラ場では一時2160ドル台まで買われ、最高値を更新。
原油も続伸。

◆2月ADP雇用者数             →  14.0万人
◆1月雇用動態調査(JOLTS)求人件数   →  8863万件
ドル/円  149.10 ~ 149.64
ユーロ/ドル 1.0868 ~ 1.0915
ユーロ/円  162.53 ~ 162.96
NYダウ   +75.86 → 38,661.05ドル
GOLD  +16.30 → 2,158.20ドル
WTI   +0.98 → 79.13ドル
米10年国債 -0.051 → 4.102%

【本日の注目イベント】

◆豪   豪1月貿易収支
◆日   中川日銀審議委員、島根県金融経済懇談会で講演(10:30)
◆日   記者会見(14:30)
◆中   中国貿易統計(1-2月)
◆中   中国2月外貨準備高
◆独   独1月製造業新規受注
◆欧   ECB政策金利発表
◆欧     ラガルド・ECB総裁記者会見
◆米      新規失業保険申請件数
◆米            1月貿易収支
◆米   1月消費者信用残高
◆米   パウエル・FRB議長、上院銀行委員会で証言
◆米   メスター・クリーブランド連銀総裁講演
◆米   米大統領が一般教書演説
◆加   カナダ1月住宅着工件数
◆加   カナダ1月貿易収支

半期に一度の金融政策報告に関するパウエル議長の議会証言が、下院金融委員会で
行われました。議長は粘着性の強い「インフレとの闘いで勝利したとの確信を得る
までは性急に利下げに動く考えはない」ことを改めて表明しましたが、同時に「年
内いずれかの時点で、利下げを開始するのが適切になる可能性が高い」としつつ、
「当局としてはまだその用意はない」ことを明確にしました。発言内容はほぼ想定
通りでしたが、「年内のいずれかの時点で利下げするのが適切」との部分が意識さ
れたのか、株と債券が買われ、金利低下に伴いドル円は149円10銭まで売られ
、約3週間ぶりのドル安水準を付けています。
市場は、議長がもう少し「利下げを急がない」旨を強調するのではないかと予想し
ていたこともあり、金利低下につながったようです。

ドル円は昨日の東京時間から上値が重く、これまでは、150円を割り込むとドル
買いが入った動きとはやや異なる動きを見せ、短期的な調整色を見せていました。
また、18-19日に開く日銀会合で、少なくとも1人の委員がマイナス金利解除
を主張するとの報道もあり、これが円買いを後押しした側面もあったようです。
先週29日の奈良県のイベントで、高田審議委員が「2%の物価安定の目標実現が
ようやく見通せる状況になってきた」、「持続的な物価上昇の実現につながり始め
た」と、これまでよりも踏み込んだ発言をしていることから、同氏がマイナス金利
解除を主張する可能性があるのではと予想しています。同氏は旧日本興業銀行(現
みずほ銀行)時代から債券畑が長く、金利の専門家です。
ブルームバーグは、「正副総裁を含む政策委員9人のうち、5人以上の委員が賛成
すれば解除が決まり、2007年以来17年ぶりの利上げに踏み切ることになる」
と解説しており、いよいよ「金利のある世界」の実現も間近に迫ってきたようです。

米大統領予備選で注目されていた「スーパーチューズデー」では、トランプ氏が1
4勝1敗と勝利し、これで共和党の大統領候補を確実にしました。
民主党はバイデン氏で決まりであることから、多くの国民が「バイデン氏は高齢、
トランプ氏は危険」と危惧しながらも、「現役大統領と前大統領」が激突するとい
う、異例の大統領選になります。
トランプ氏は「スーパーチューズデー」での勝利を受け、バイデン氏を米国史上最
悪の大統領だとこき下ろし、「MAGA」(偉大なアメリカの再生)を繰り返し口に
していました。
日本の政界には「一寸先は闇」という言い方がありますが、今回の米大統領選では
「すでに闇」の状態です。昨日の夜のNHKの番組で、米国政治の専門家は「今後
米国で民主主義が維持されるのか」という、筆者からすれば想定外の発言をしてい
ました。これからは両氏による非難合戦のステージに移ります。

ドル円は短期的な調整局面に入った可能性があります。
日足では、一目均衡表の「転換線」を下抜けし、大枠のレンジである148円台半
ば~150円台後半の下限が意識されます。「基準線」は現在、148円40銭近
辺に位置しており、ここからも、148円台半ばが重要なサポート水準であること
がうかがえます。この水準を割り込むと、ドル円は一段と売られる可能性もあり、
注意したいところです。上値は、150円75-95銭の水準で見事にバリアが出
来ています。

本日のドル円は148円50銭~150円程度を予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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