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クリントン氏シロでドル円急騰

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は非農業部門雇用者数が予想を下回ったものの、平金賃金が伸びていたことを好感し上昇。103円30銭まで買われ、上値は重かったものの103円台を維持して越週。

ユーロドルは1,1143まで続伸したが、雇用統計が12月利上げを後押しするとの見方から1.1080まで売られた。

株式市場は続落。今週の大統領選が意識され、不透明感から売られた。S&P500は9営業日続落し、1980年以降で最長の連続安を記録。

債券相場は続伸。今週の大統領選を控えさらに買い物を集めた。長期金利は1.77%台まで低下。

金は小幅に反発し、原油は続落し44ドル割れ目前に。

9月貿易収支          → -364.0億ドル

10月失業率           → 4.9%

10月非農業部門雇用者数  → 16.1万人

ドル/円102.86 ~ 103.30

ユーロ/ドル1.1080 ~ 1.1143

ユーロ/円114.20 ~ 114.78

NYダウ   -42.39 → 17,888.28ドル

GOLD +1.20  → 1,304.50ドル

WTI  -0.59 →44.07 ドル

米10年国債   -0.036→ 1.776%

【本日の注目イベント】
日   日銀金融政策決定会合、議事要旨(9月20日、21日分)
中   中国10月外貨準備高
欧   ユーロ圏9月小売売上高
米   10月労働市場情勢指数(LMCI)
米   9月消費者信用残高

FBIのコミー長官は6日、米議員に書簡を送付し、クリントン氏の国務長官当時の私的な電子メール使用が犯罪に当たらないとの結論に変わりがないことを明らかにしました。(ブルームバーグ)同長官は「調査の結果、クリントン前国務長官に関してわれわれが7月に表明した結論は変わっていない」と述べ、どうやらこれで不透明で、市場を混乱させたクリントン氏の私的メール問題は「シロ」だったとう結論になったようです。

ドル円はこの報道に早朝から買われ、一時は104円47銭近辺までドルが急騰しました。大統領選を明日に控え、このままFBIの捜査結果が出ないまま、当日を迎えるのではないかと懸念されましたが、これで結論がで、クリントン氏が有利に選挙戦を進めるものと予想されます。

先週末の雇用統計では非農業部門雇用者数が16.1万人と、市場予想を下回りましたが、失業率は4.9%で予想と一致。また平均賃金の伸びが加速し、前年比で2.8%増加し、12月の利上げ条件が整ったとの印象でした。FRBのフィッシャー副議長は「最近のデータを見ると、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジ引き上げの論拠が一段と強まったというのが
われわれの見立てだ」と述べています。ただ、それでも大統領選の不透明感からドルの上値は重く、この日の高値は103円30銭で抑えられました。

株価の下げが止まらず、NYダウは7営業日続落し、S&P500にいたっては8営業日続落となり、1980年以降で最長となる不名誉な記録となっています。一方で安全資産の債券が買われ、長期金利は1.77%台まで低下し、ドル売りの材料になっています。

不透明だったクリントン氏のメール問題が解決したことで、市場は再び12月利上げを意識した展開になろうかと思います。明日の大統領選では最後までどちらが勝つかわからないものの、クリントン氏有利との見方は変わらないと思われ、大きく売られた米株価が持ち直し、安全資産の債券も、利益確定の売りが先行すると予想されます。

ドル円も今朝は「窓明け」を見せ、104円台半ばまで上昇しましたが、再び105円を抜くことができるかどうかがポイントになります。今回のクリントン氏のメール問題でドル円は一時102円台前半まで下落しましたが、今朝の反発を見て、102円台前半は「底固め」したようにも思えます。問題は105円を上抜けし、103円ー108円のレンジを形成できるのか、あるいは105円から上値が重く、100円―105円に元のレンジに戻るのかという点になります。本日は、ひとまず安心感から日本株も上昇すると思われます。大きく売られたNY株がどこまで反発するのかに注目する必要があります。予想レンジは103円50銭から105円程度を見ます。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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