昨日からの流れ
昨日は米国時間に発表された耐久財受注が全体ではプラスとなったものの、設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防の資本財受注が3ヶ月連続マイナスとなったことが、ドル高の動きにブレーキをかける展開となり、ドル円は110円台では上値が重く、ユーロドルでは1.11台は底堅く推移する動きとなっています。EU離脱懸念が和らぎ底堅い推移となっていたポンドも1.47台では上値が詰まるような動きとなり、1.46台まで押し戻される動きとなりました。
また、原油価格が底堅い動きを続けたことでカナダドルやノルウェークローネといった原油価格と相関性の強い通貨は底堅い動きとなっています。
本日の注目材料
本日はアジア時間に本邦の消費者物価指数、米国時間に米国の1-3月期GDP改定値の発表、イエレン議長の講演が予定されています。本邦の消費者物価指数が、底堅い結果となってしまうと日銀の追加緩和観測が後退し、円買いが多少強まる可能性が挙げられます。
GDP改定値はしっかりと上方修正されるようであれば、ドルの下支え材料となることが想定される反面で、市場が予測していない下方修正となると昨今強まっている利上げ期待が後退し、ドル売りが加速する可能性も挙げられます。いずれにせよ発表前後は上下に振れる可能性があるため、注意が必要です。
また、イエレン議長の講演にも注目が集まります。5月の雇用統計を消化した後の6月6日の講演の方が注目度は高いと考えられますが、今回の講演でも、議長の口から利上げに前向きなコメントが出てくるようであれば、ドルの下支え材料となりそうです。ただし、株式市場の動向にも注意したいところです。利上げ、ドル高警戒から、軟調な推移となると、リスク回避の円買いが先行し、ドル円は上値が重くなるというシナリオも十分に考えられます。
本日の予定
主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)
07:30 デベルRBA総裁補佐コメント機会
08:05 英5月GfK消費者信頼感
08:30 日4月全国消費者物価指数
15:45 仏5月消費者信頼感指数
21:30 米1-3月期GDP(改定値)
23:00 米5月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
翌2:15 イエレンFRB議長講演