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本日は植田総裁の会見に注目

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
介入警戒感がありながらもドル円はジリ高が続き、155円75銭まで上昇。ジワジワとドルが買われる展開が続き、米金利上昇も後押し。

ユーロドルは朝方の1.06台後半から上昇。1.0741まで買われ、2週間ぶりの高値に。

株式市場では3指数が揃って下落。ダウは一時700ドルを超える下げを見せたが、引け値では375ドル安。

債券は売られ、長期金利は4.7%台に上昇。GDPが下振れし、金融政策の不透明さが増したことが背景。

金は反発し、原油も小幅高。

1-3月GDP(速報値)     →  1.6%

3月中古住宅販売成約件数    →  3.4%

新規失業保険申請件数      →  20.7万件

ドル/円  155.31  ~ 155.75

ユーロ/ドル 1.0679 ~ 1.0741

ユーロ/円  165.93 ~ 167.09

NYダウ  -375.12 → 38,085.80ドル

GOLD  +4.10 → 2,342.50ドル

WTI   +0.76 → 83.57ドル

米10年国債 +0.062 → 4.704%

【本日の注目イベント】
日 4月東京都区部消費者物価指数
日 日銀金融政策決定会合
日 植田日銀総裁記者会見」
米 3月個人所得
米 3月個人支出
米 3月PCEデフレータ(前月比)
米 3月PCEデフレータ(前年比)
米 3月PCEコアデフレータ(前月比)
米 3月PCEコアデフレータ(前年比)
米 4月ミシガン大学消費者マインド(確報値)
米 企業決算 → エクソンモービル、シェブロン

152円前後でも介入はなく、155円が次の介入レベルと見られていましたが、24日のNYで155円台に乗せ、昨日のNYでは155円75銭までドル高が進んでも日銀の姿は見られませんでした。もはや、介入なくしてドルのジリ高は止まらない状況とも言えます。「さすがに155円台では介入があるだろうと」と予想していましたが、米金利が上昇し、実需のドル買いも旺盛と見られ、何もなければドルがさらに上昇する雰囲気にもなっています。

鈴木財務相は23日(火)午前の参院財政金融委員会で、介入を念頭に置いて、「環境が整ったのかということについては、そう捉えられてもいい」と述べ、いつでも介入できる準備が出来ていると言ったニュアンスの回答を行っていました。今朝の報道では「経済界からも悪い円安」といった声も聞こえて来たとありました。この水準でも介入がないと、160円を目指す可能性もあるかもしれません。イエレン財務長官はロイター通信とのインタビューで、「市場が決定する為替レートを持つ大国にとって、介入はめったにない状況に限定されるべきだ」と、微妙な言い回しをしており、その上で、「介入がまれであることを願う。そのような介入がめったに起きず、過度な変動がある場合に限定され、事前に協議があることが期待される」と話しています。事前の協議は、先の「G20」開催前に日米韓でドル高について話合っており問題はないように思えますが、それでも「過度の変動に対する介入に限定し、安易な介入はすべきではない」といったニュアンスが感じられます。足許のドル円の動きは、「過度の変動」とは言えないと思いますが、どの程度を「過度」と言うのか、その「定義」も難しいところです。シカゴ連銀のグールズビー総裁はウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、「いつも言っていることだが、単月のデータを重視することはない。だが、3カ月続いているということは、そこに真の状況を示すデータが少なくとも1カ月は含まれているということだ。インフレ率は6、7カ月にわたって非常に大きく改善し2%に近づいたが、その後になってその水準を大きく上回るデータが示された。われわれは政策を再調整し、様子を見る必要がある」と述べ、利下げは待つべきだとの認識を示しました。FOMCは来週30日から開催されますが、ここでの利下げの可能性はほぼゼロで、むしろ「利上げの議論」が出て来るのかどうかも注目されます。

一方日銀は、本日金融政策決定会合の結果を発表します。政策変更はないと見られますが、足許の円安の原因に金利差があることから、植田総裁が会見で、利上げに言及するかもしれません。時事通信社は、日銀が今回の会合で「国債買い入れ縮小の方法を検討する」と報じています。買い入れを縮小すれば、日銀が保有する国債の償還ペースは買い入れを上回ることになりそうで、国債保有残高を減らしていくことで「事実上の量的引き締め」と見ることも出来ます。足許の円安は金利差による部分も大きいですが、日銀が金融緩和姿勢を維持していることで市場に出回る円の量が多いことも円安の要因と見られており、その量を減らすことで多少円安傾向を是正することが出来るとの見方もあります。ただ、即効性はないと思われます。

本日は金曜日で、しかも大型連休も始まります。東京市場が休場であれば、日銀が出て来る可能性も減ると見られます。日銀の決定会合、米国PCEデータの発表、さらに東京市場の連休と、介入の可能性はさらに高まりそうですが、どうでしょう。

本日のドル円は154円50銭~156円50銭程度を予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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