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米財務省、1-3月期借り入れ必要額を下方修正

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
148円台前半で取引が始まったドル円は下落。米金利が低下し、ドル円は147円26銭まで売られる。米財務省が1-3月期の借り入れ予想を下方修正し、債券が買われたことが背景。

ユーロドルも下落。利下げ観測の台頭からユーロ売りが優勢となり1.0796までユーロ安に。

株式市場は3指数が揃って買われ最高値を更新。米金利が低下したことを好感し、ダウは3日連続で最高値を更新する。

債券は反発。長期金利は4.07%台に低下。

金は反発し、原油は反落。

1月ダラス連銀製造業景況指数   →  -27.4

ドル/円  147.26 ~ 148.09

ユーロ/ドル 1.0796 ~ 1.0840

ユーロ/円  159.41 ~ 160.15

NYダウ  +224.02 → 38,333.45ドル

GOLD +8.50 →  2,044.60ドル

WTI -1.23  → 76.78ドル

米10年国債 -0.063 → 4.074%

【本日の注目イベント】
豪 12月小売売上高
独 10-12月期GDP(速報値)
欧 ユーロ圏10-12月期GDP(速報値)
欧 ユーロ圏1月消費者信頼感(確定値)
欧 ユーロ圏1月景況感指数
英 12月消費者信用残高
米 11月ケース・シラ-住宅価格指数
米 11月FHFA住宅価格指数
米 1月コンファレンスボード消費者信頼感指数
米 12月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
米 IMF世界経済見通し(最新版)
米 企業決算 → UPS、ファイザー、マイクロソフト、スターバックス、GM

米財務省は29日、1-3月期の連邦政府の借り入れ必要額が7600億ドル(約112兆円)になると、見通しを下方修正しました。同省は昨年10月下旬には8160億ドルとの見通しを発表していました。ブルームバーグは、「財政赤字拡大にもかかわらず予測が引き下げられたことは、多くの市場関係者の想定外だった」とコメントしています。ここ数カ月では財政赤字が拡大していたこともあり、多くのストラテジストは借り入れ必要額の上方修正を予想していただけに、この発表を受け株式と債券が大きく買われ、金利が低下したことでドル円は147円26銭まで売られました。146円台半ばから148円台半ばのレンジ内で推移しているドル円ですが、この材料だけでレンジの下限を抜ける可能性は低く、やはり今夜から始まるFOMCと、その後のパウエル議長の発言がレンジのどちらを抜けるかのカギを握っていると言えます。

大統領選での再選を目指しているトランプ氏が財政リスクに直面しているとブルームバーグは伝えています。先週26日には、作家ジーン・キャロル氏が起こした裁判でNYの連邦地裁はトランプ氏に8330万ドル(約123億4000万円)の支払いを命じる判決を下しました。さらにNY州のジェームズ司法長官が起こした詐欺疑惑に関する民事訴訟もあります。融資条件を良くするためトランプ氏が自身の富を水増しして銀行に申告し、不当に得たとされる利益3億7000万ドルが返還を求められており、今週にも判断が下される見通しです。もちろん、トランプ氏は富豪で、昨年の宣誓証言では、自身の手元資金について「実質的には4億ドルを超える」と述べていましたが、「トランプ氏の正確な財政状況が今も不透明であることは良く知られている」(ブルームバーグ)そうで、1週間足らずで最悪のシナリオである総額4億4000万ドル余りの支払いを命じられれば、資金繰りが苦しくなることもあり得ます。実際にそうなれば「トランプ氏の推定純資産の15%近くが吹き飛ぶ計算だ」(ブルームバーグ)トランプ氏はフロリダに「マール・ア・ラーゴ」など、超高級会員制別荘などを所有しており、NY5番街にそびえ建つあの金色の「トランプタワー」は、その象徴とされています。

一方バイデン大統領にも厳しい眼が注がれています。ヨルダンにある米軍基地で、イランが支援する武装組織の攻撃により3名の米兵が死亡し、バイデン氏に対してイランとの対決を求める声も高まっています。加えて、イスラエルのガザ地区への攻撃は未だに停止される気配はなく、ガザ地区では毎日100人もの人が犠牲になっており、その8割が子供と女性だという報告もあります。若者を中心に米国内でもイスラエルにはもっと強硬な姿勢を見せるべきだといった声も上がっています。28日には米国が主導する形で、エジプトやカタールも参加し、パリで停戦に向けた協議が行われましたが、イスラエルのネタニヤフ首相は、「会談は建設的だったが、なお大きな隔たりが残っている」と述べています。

ドル円は底堅い動きながらやや上値の重さも意識される展開です。
本日のドル円は146円50銭~148円程度を予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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