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ユーロドル約3ヵ月ぶりの安値

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は前日と同じような展開となり、欧州市場では円買いが勝り、95円45銭までドル安が進む。NY市場では小売売上高が予想を大幅に上回ったことからドル高に転じ、96円台前半で取引を終える。

ユーロドルはイタリア国債の入札が不調だったことを受け下落。これまでサポートされてきた1.30前後が抜けるとユーロ売りが加速し、1.2923まで下落。

株式市場は小幅ながら9日続伸。個人消費が堅調であることが確認されたことを好感し、ダウは5ドル高。

好調な小売売上高の発表を受け債券相場は反落。10年債利回りも小幅に上昇し2.02%で引ける。

金、原油は5日振りに反落。

2月小売売上高 → +1.1%
2月財政収支 → -2035.4億ドル

ドル/円95.66 ~ 96.27
ユーロ/ドル1.2923 ~ 1.3014
ユーロ/円124.18 ~ 124.87
NYダウ+5.22 → 14,455.28ドル
GOLD-3.30 → 1,588.40ドル
WTI-0.02 → 92.52ドル
米10年国債+0.004 → 2.023%

【本日の注目イベント】
豪   豪2月雇用統計
欧   EU首脳会議(15日まで)
欧   ECB月例報告
欧   ギリシャ10-2月失業率
米   新規失業保険申請件数
米   10-12月経常収支
米   2月生産者物価指数
米   FRB、銀行の資本分析リポート発表

ドル円は96円台を挟み、もみ合いが続いています。連日同じような相場展開で、「1時間足」では再び「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を形成してきており、短期的には明確な方向感がありません。ドル円はアジア市場では上値が重く、週明けには96円71銭まで円安が進んだものの、その後はさらに円が売られる気配もなく、逆に95円台まで円が買い戻される地合いの中、もう一段の円安を狙っていた向きもここで「一旦は円を買い戻す」といった動きに出ているものと思われます。これがドル円の上値を抑えることになっているようですが一方、下値も底堅い展開です。昨日も欧州市場ではドル売りが優勢となり、一時95円45銭前後までドル安が進みました。

しかし前日同様、そこからは切り返し、米2月小売売上高が+0.5%の市場予想から、+1.1%だったと発表されると96円台を回復し、その後はもみ合いを続けながら96円台で取引を終えています。NY株式市場が依然として堅調なため、引き続き「リスクオン」の状況から円は売られ易いと思われますが、この水準から97円台に乗せ、さらにドル高円安に振れるにはやや材料不足の感は否めません。日銀の新しい正副総裁人事も概ね決まり、今後の焦点は臨時の決定会合を招集するのかどうかという点と、もし開催するのであれば、どのような政策を打ち出してくるのかという点が注目されます。何か「サプライズ」があれば円売りの好材料として市場は反応し易いよう思われますが、新鮮味に乏しい内容になれば円が買い戻されるリスクはあろうかと思います。

ただそれでも基本は「ドル高円安トレンド」は変わってはおらず、95-100円のレンジ内での動きは維持されると思います。これは「日足」のローソク足に基づくもので、2月25日の「イタリアショック」の際、1日で4円程度円高に振れた影響で「転換線」が低下し、「基準線」を下抜けしそうでしたが、抜けずに同じ水準で下げ止まっているからです。その後96円台後半まで円安に振れたため、両線は再びかい離し上昇しているのが確認できます。ただ、相場の先行きを表すとされる「基準線」はまだ「横ばい」であるためドル円の上昇モメンタムは強くはありません。これは「イタリアショック」の際のドルの安値90円85銭が過去26日のローソク足に含まれているからです。「基準線」が上昇に転じるには、この数値が計算から外されるか、あるいは直近の円最安値である96円71銭を抜く必要があります。90円85銭のドル安が計算から外されるには2週間程度の時間が必要なことから、上記96円71銭を抜けなければしばらくは「もみ合い」が続くことになります。

1.30前後で底堅い動きを見せていたユーロドルは昨日の欧州市場で大きく下落しました。イタリア国債の入札結果で、33億2000万ユーロ相当の落札利回りが2.48%だったことがユーロ売りを誘いました。2月13日の入札時には2.3%だったことと比較すると、調達コストが上昇し同国の財政再建にマイナスとの観測からユーロは売られ、一時約3ヵ月振りとなる1.2923までユーロ安が進みました。この結果、多くのテクニカル指標がユーロの下落を示唆し、下値のメドは1.2863辺りと予想されます。米経済指標が好調なことから「ドル高」が続くと見られ、円もユーロも対ドルでは下落基調です。それでもドルに対する両通貨の弱さに差があるため、ユーロ円などクロス円はやや先行きが不透明です。ドルストレートの方が、よりトレンドを掴み易いと思います。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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