昨日の為替相場はドル高の調整が進む一日となりました。ポンドや豪ドルの強さが目立ち、ユーロも峠を越えたことから買い戻される動きとなりました。イエレン議長の下院での議会証言も特にサプライズもなく無難に消化し、前日からのドルの上値の重さが残る状態が続いています。新築住宅販売件数は市場予想を上回る結果となったもののドルを買い進めるような好結果ではなくドルを後押しする材料とはなりませんでした。
米国株式市場も横ばい推移、米国債利回りは昨日に続き軟調な推移が続いています。
【主要通貨ペアの推移】
ドル円は底は固いものの119円台に乗せたところでは上値の重い推移が続いています。方向感が引き続き薄い狭いレンジ内での推移が続いているため、しばらくは118.00-120.00のどちらに抜けていくかを見守りたいところです。
ユーロドルは方向感の薄い推移が続いています。現状、ギリシャの債務問題も山場を越えたこともあり、買い戻しから底堅い動きとなっていますが積極的な買材料もなく上値も重い状態となっています。方向感を見出すためには1月末から続く1.126-1.1535付近をどちらに抜け出すかをしっかりと確認したいところです。
ユーロ円は方向感は薄いものの底堅い動きとなり135円台を守る動きとなりました。しかし依然として上値の重さも意識されることからしっかりと136円台を突破できるまでは方向感を欠く状況が続くと予想されます。また、下方向では2月に入り134.00がサポートラインとなっていることからこの134.00をしっかりと終値ベースで守れるかどうかにも注目が集まります。
ポンドドルは堅調地合いを維持し先週から上値を抑えていた1.548を突破し上値を伸ばす動きとなりました。上値のターゲットとして意識されるのは昨年12月31日の高値である1.562付近で突破するとさらなる1.58付近も視野に入れた上昇期待が膨らみます。本日はオセアニア時間からのサポートである1.552、NY時間のサポートとなった1.5465付近がサポートとしてまずは意識されると思われます。また欧州時間には英国GDPの改定値の発表があることから結果次第では上下に揺さぶられる可能性もあるため発表前後には注意が必要です。
堅調な推移が続いていた豪ドルは0.79の壁に行く手を阻まれ、伸び悩んだ後、先ほど発表された設備投資の結果が弱い結果となったことから失速となりました。現在、先週末のレジスタンスとなっていた0.78台中盤での推移となっており、この水準で踏みとどまれるかどうかに注目が集まります。再度、0.78を割り込むような推移となると下値を探る動きが活発化する可能性が高まります。
【本日の注目材料】
本日はアジア時間に本邦2年債の入札が予定されています。最近は以前よりも落ち着きを見せていることから順調に消化するとは思われますが、不調に終わるとドル円を中心にダメージを受ける可能性もあるため一応の警戒が必要です。
欧州時間は英国、スペインのGDP、ドイツの雇用統計等の発表が予定されており、インパクトはそれほど大きくないと思われますが、結果次第で一喜一憂となると予想されます。
米国時間は米国の消費者物価指数、耐久財受注、新規失業保険申請件数、カナダの消費者物価指数等の発表が予定されています。消費者物価指数は結果次第で米国の利上げ観測に影響を与えると考えられます。耐久財受注は先行するISM製造業景況指数の新規受注が弱い結果となっていたことから不安が高まりますが、前回弱い結果であったことから反動の期待も微かに残っているため市場の期待は複雑なものとなっています。
カナダの消費者物価指数は弱い結果となると追加利下げを連想させカナダドルに対し下押し圧力が加わることが予想され、原油価格動向と併せて注意が必要です。
【本日の予定】
08:50 日 対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
12:45 日2年債入札
14:30 石田日銀審議委員記者会見
16:00 独3月GfK消費者信頼感
17:00 スペイン10-12月期GDP(確報値)
17:55 独2月雇用統計
18:30 英10-12月期GDP(改定値)
19:00 ユーロ圏2月経済信頼感
19:00 ユーロ圏2月消費者信頼感指数(確報値)経済信頼感指数
22:30 米新規失業保険申請件数
22:30 米1月消費者物価指数
22:30 米1月耐久財受注
22:30 加1月消費者物価指数
23:00 米12月住宅価格指数
翌3:00 ロックハート米アトランタ連銀総裁(投票権あり)講演
翌3:00 米7年債入札
翌3:30 リンデ・スペイン中銀総裁講演
翌6:45 NZ1月住宅建設許可