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NYダウ小幅高にドル円高止まり

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は欧州市場では一旦売られたものの、NYでは株価も堅調だったことから96円を挟みもみ合い。経済指標の発表もなく小動きの中、96円05銭辺りで取引を終える。

ユーロドルは1.30台が底堅く、独連銀総裁が現行水準をユーロ高とは見ていないと発言したことでやや上昇。

株式市場はまちまち。ダウは小幅ながら8日続伸。ナスダックは小幅に下げる。

債券相場は反発。3年債入札が好調だったこともあり、7日振りに上昇し、10年債利回りも低下。

金、原油はともに4日続伸。

ドル/円95.71 ~ 96.27
ユーロ/ドル1.3007 ~ 1.3075
ユーロ/円124.67 ~ 125.77
NYダウ+2.77 → 14,450.06ドル
GOLD+13.70 → 1,591.70ドル
WTI+0.48 → 92.54ドル
米10年国債-0.042→ 2.019%

【本日の注目イベント】
豪    3月ウエストパック消費者信頼感
欧   ユーロ圏1月鉱工業生産
欧   ワイトマン・ドイツ連銀総裁講演
欧   イタリア3年債入札
欧   リーカネン・フィンランド中銀総裁講演
米   2月小売売上高
米   2月財政収支
米   ラスキン・FRB理事講演

ドル円は昨日の朝方、日銀の新体制が発足すれば、来月の決定会合前にも追加緩和に踏み切るとの観測が高まり、円売りが加速しました。一時96円71銭まで上昇し、わずかですがこれまでの円直近安値を更新しています。ただ、これまでとやや趣が異なったのは、その水準を天井として円がじり高に転じたことです。民主党が日銀副総裁候補の岩田氏に反対することを決めたことで、最も金融緩和に積極的な候補者が就任しない可能性が出て来たことで円買いに傾いたものと思われます。実際にはこれまでに所信聴取を行った3名が正副総裁に就任することは、ほぼ間違いないようです。

ドル円はさらに日経平均株価が徐々に上げ幅を縮小したことにも反応しました。日経平均株価は朝方に前日比100円を超える上昇を見せる場面もありましたが、結局大引けは小幅にマイナスで終わり、連続上昇の記録は8日でストップしてしまいました。ドル円はこの流れに下落し、96円半ばで東京時間の取引を終えましたが、欧州市場でもこの流れが継続され96円台を割りこんでからは円買いが活発になり、一時95円60銭近辺までドルが売られています。

しかしそれでも95円割れまで下落しないのが今のドル円の腰の強さで、NY市場にかけては96円台まで値を戻しています。「95-100円の新しいレンジに入った」と予想しましたが、本日も96円前後で推移しています。株価の展開によっては再び95円台半ばを試す可能性もあるかもしれません。昨日の海外の円の高値を維持できるか、あるいは95円台半ばを割り込んでも95円が維持できるかどうかが
注目されます。

ドル円は短期的な動きを示す「1時間足」を見ると、「転換線」「基準線」は逆転を見せており、「遅行銭」もローソク足を下抜けしていることから、足元では下落し易い状況と見られます。「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を形成しているようにも見えますので、ここはどちらかに抜けた方について行くというのが常道です。もちろん「日足」を見ると景色は異なり、依然としてドル円の上昇傾向は続いています。仮に大幅に円高が進んだとしても、「転換線」がサポートする94円50銭近辺が破れない限り、上昇傾向は継続されると考えられます。

ユーロ円は相変わらず荒っぽい展開です。昨日も欧州市場では124円40銭辺りまで急落したことで、NY市場でももう一段の下落を予想していましたが、その水準を底値に切り返し、125円77銭まで反発しています。ユーロドルが1.30台を割り込むとユーロ買いが持ち込まれているようで、一部には中東筋からのユーロ買いとの指摘もあります。そのため1.29台半ばが強力なサポートになっています。それにしてもユーロ円はリスクが高い取引です。あたれば大きく取れますが、外れたら大きくやられることから慎重さに加え、柔軟な対応が求められます。

先週この欄でも「豪ドル円は100円を目指すのではないか」と述べましたが、昨日ドル円が96円71銭を記録した際に、99円56銭まで豪ドル高が進みました。100円には届きませんでしたが、トレンド的には上昇傾向が続いています。世界的な株高を背景に「リスクオン」が進んでいることで、低金利の円が売られ、高金利の豪ドルが買われていることが背景です。どの程度「リスクオン」が進んでいるかを示すシカゴの「VIX指数」を見れば明らかです。この指数は一時「11.56」と、リーマンショック前の水準まで下落しました。「VIX指数」は別名「恐怖指数」とも呼ばれ、リスクが高まると上昇します。一般的に「20以下」だと市場は安定しており、リスクを取れる状況とされています。
リーマンブラザーズが破たんした2008年9月直後には「80」を大きく超えたこともあります。現在の水準がいかに低いかお解りいただけると思いますが、「VIX指数」と豪ドル円の逆相関度が極めて強いことも理解しておきたいものです。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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