8日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、108.44円まで弱含む局面があったものの、米国株の堅調推移を受けて108.83円付近まで反発した。ユーロドルは、ユーロ圏の景気減速懸念から1.1422ドルまで下落した。
本日の東京市場のドル円は、本日まで延長された米中次官級通商協議の結果待ちの展開が予想される。
米中次官級通商協議は、7-8日の2日間の予定が本日まで延長されて3日間協議となったことで、合意に近づいているのではないか、との期待感が高まっている。すなわち、劉鶴中国副首相が参加していること、トランプ米大統領が「順調に進んでいる」と述べていること、今月の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)でトランプ米大統領と王岐山中国国家副主席の会談が予定されていること、なども順調な進展を示唆している。
ロス米商務長官は「中国・米国の双方に受け入れられる合理的な解決策が得られる可能性がある。中国による米国産大豆や液化天然ガスの輸入増、知的財産権や市場へのアクセスといった問題に対する構造改革での合意が解決策に盛り込まれる可能性がある」と楽観的な見解を示している。
米中次官級の通商協議が進展していた場合、リスク回避後退のドル買い要因となるが、妥協点に到達できずに次回の通商協議へ先送りされた場合は、先週のドル円と日経平均株価の下落基調が再開することになることで、本日のヘッドラインに要警戒か。
しかしながら、ドル買い・円売りとなった場合も、パウエルFRB議長が利上げ路線やバランスシート縮小の打ち止めを示唆したこと、今月下旬の日米通商協議への警戒感が残されていることで上値は限定的だと思われる。ドル円の上値の注目水準は以下の通りとなる。・109.73円:年初(1月2日)高値・109.29円:一目均衡表・基準線・109.26円:大企業・製造業2018年度下期想定為替レート ドル円のテクニカル分析では、3日の下ヒゲ陰線に対して、4日の孕み線の陽線、7日、8日の3手連続陽線「赤三兵」となったものの、終値が108.75円で3日の始値108.88円を上回ることが出来なかったことで「下げ三法」での反落の可能性を残している。

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