NYタイムの為替相場は、19日期限の米2018年会計年度暫定予算への懸念で一時ドルが売り込まれた。ドル円は111円前半から110.70円まで下落し、ユーロドルは1.2265ドル、ポンドドルが1.3913ドルまで上値を伸ばした。トランプ米大統領や共和党上層部は、民主党次第で政府機関が閉鎖されてしまう可能性を示唆した。しかし午後には、米下院で可決する十分な賛成票を得たとの一部報道で、再びドルが買い戻された。ドル円は111円前半を回復し、ユーロドルは1.22ドル前半へ押し戻され、ポンドドルが1.38ドル後半でじり安となった。米10年債利回りは、2.60%付近から2.62%台へ上昇した。
その後に、米上院民主党が暫定予算を阻止するための票数を確保との報道もあり、ドルの上値は限定的となった。
米株が利食い売り優勢でダウ平均が一時150ドル超安まで弱含むの受けて、クロス円も売り戻しが先行。ユーロ円は136.31円を頭に135円半ば、ポンド円が2016年6月以来の高値154.58円から153円後半まで一時水準を落とした。しかしながら、米株売りが一服すると、ユーロ円は136円近辺を回復し、ポンド円も154円前半で底堅く推移した。
LDN序盤に発表された好調な中国GDPの結果を受けて、中国と経済的に結びつきの強いオセアニアの通貨も堅調に推移した。豪ドル/ドルは0.8006ドル、NZドル/ドルが0.7321ドルまで強含み。豪ドル円は89円とどかずも88円後半で推移、NZドル円が81.27円まで上値を伸ばし、その後も81円前半で下げ渋った。
産油国通貨でもある加ドルは、原油相場の動きに振らされた。NY原油先物が63ドル半ばまで弱含むと、ドル/加ドルは1.2487加ドル、加ドル円も88.88円までの加ドル売りとなった。原油在庫の取り崩し拡大で原油の買い戻しとなると、ドル/加ドルが1.24加ドル前半、加ドル円が89円半ばまで加ドルが強含んだ。
ロンドン序盤から底堅い動きだった南ア・ランド(ZAR)は、南アフリカ準備銀行(SARB)が政策金利を6.75%に据え置き後に、上げ幅を拡大した。ZAR円が9.17円まで上値を伸ばし、ドルZARは2015年6月以来の水準12.10ZAR台までのZAR買い・ドル売りとなった。3会合連続での据え置きは大方の予想通りではあったが、引き下げを見込んでいた向きもいたもよう。また、アフリカ民族会議(ANC)のラマポーザ新議長が、汚職の取り締まりを強化するとの見方もZARの下支え要因となっている。
6時2分現在、ドル円は111.05円付近、ユーロドルが1.2237ドル近辺、ユーロ円が135.90円前後で推移。

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