22日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、国際通貨基金(IMF)による2019年の世界成長率予側の下方修正、米中間の通商摩擦、米政府機関閉鎖などを受けて109.15円まで下落した。ユーロドルは、1.1336ドルまで下落後、米長期金利の低下を受けて1.1374ドルまで反発した。
本日の東京市場のドル円は、国際通貨基金(IMF)による2019年世界経済成長率予測の下方修正を受けた世界的な株安で軟調推移が予想される中、日米通商協議前の日本の12月の対米貿易黒字や黒田日銀総裁の会見に注目する展開となる。
ドル円の上値には、109.50円超えにストップロス、109.90円に売りオーダー、下値には、109.00-10円に買いオーダー、割り込むとストップロスが控えている、 今週か来週に開催予定の日米通商協議に向けて、日本の12月の対米貿易黒字に要注目となる。2017年12月の対米貿易黒字は7122億円、2018年1-11月の対米貿易黒字は5.89兆円で、前年同時期の6.32兆円からは減少している。日米通商協議では、日米貿易不均衡是正に向けて自動車関税や数量規制、為替条項の導入などが警戒されている。日本は、対米貿易黒字が自動車輸出を中心に拡大基調にあった場合、中国同様に大幅な譲歩を余儀なくされることになる。
日銀金融政策決定会合では、原油価格の下落基調を受けて、2019年・2020年度のコア消費者物価指数見通しの下方修正が議論され、物価2.0%目標に向けたモメンタムは維持されているとして、金融政策は現行の緩和政策が維持される見通しとなっている。
先週、東京で開催されたG20財務相・中央銀行総裁代理会議での協議や国際通貨基金(IMF)による2019年世界経済成長率予測の下方修正(3.7%⇒3.50%)を受けて、黒田日銀総裁の会見に要注目となる。米連邦準備理事会(FRB)は利上げ休止を示唆し、中国人民銀行は預金準備率(RRR)の引き下げ、中国財政省は財政拡大を打ち出していることで、2016年の「上海合意」のような政策協調の有無を見極めることになる。
3月1日の期限に向けた30-31日に開催予定の米中(閣僚級)通商協議に関しては、7-8日の米中(次官級)通商協議などで知的財産権問題が進展していないことで、今週中国が提示していた米中(実務者)準備会合が中止とのFT報道があったが、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が否定している。貿易問題に関しては、中国が対米輸入の拡大により米中貿易不均衡の解消を目指し、ムニューシン米財務長官が対中関税の引き下げ・撤廃を目論んでいる、と前向きな報道もあることで、今後もヘッドラインに要警戒となる。

Euro vs US Dollar (FX:EURUSD)
FXチャート
から 4 2024 まで 5 2024 Euro vs US Dollarのチャートをもっと見るにはこちらをクリック
Euro vs US Dollar (FX:EURUSD)
FXチャート
から 5 2023 まで 5 2024 Euro vs US Dollarのチャートをもっと見るにはこちらをクリック