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ドル円151円86銭を示現後下落

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
ドル円は東京時間午前中に151円86銭まで買われ、直近高値をわずかに上回る。NYでは長期金利の低下に151円まで売られる。

ユーロドルは下落。1.0802まで売られ、およそ3週間ぶりの安値に。

株式市場はまちまち。連日大きく買われたダウは305ドル安。一方、ナスダックは26ポイント買われ最高値を更新。

債券は反発。長期金利は4.19%台まで低下。

金は大幅に反落し、原油も続落。

ドル/円  151.00 ~ 151.49

ユーロ/ドル 1.0802 ~ 1.0832

ユーロ/円  163.48 ~ 163.88

NYダウ   -305.47 → 39,475.90ドル

GOLD  -24.70 → 2,160.00ドル

WTI   -0.44 → 80.36ドル

米10年国債 -0.069 → 4.198%

【本日の注目イベント】
日 日銀金融政策決定会合議事録(1月22-23日分)
日 1月景気先行指数(CI)(改定値)
日 1月景気一致指数(CI)(改定値)
米 2月新築住宅販売件数
米 ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
米 グールズビー・シカゴ連銀総裁、ヤフーファイナンスで発言
米 クック・FRB理事講演

円売りが止まりません。
先週末の東京時間には151円86銭までドルが買われ、わずかですが今年のドルの最高値を更新し、2022年10月に記録したドルの最高値である151円96銭にも迫ってきました。NYでは米金利が下がりドル円は売られましたが、それでも151円台は維持しており、ドル円は底堅い動きを見せています。米国では2月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)がともに上振れ、FRBによる利下げ開始のタイミングが後ずれ。さらに日銀が17年ぶりの「マイナス金利解除」に踏み切ったにもかかわらず、その後円売りが加速しています。「材料出尽くし」と言えますが、特に日銀サイドからは「直ぐには円高材料が出て来ることは見込めない」といった声もあります。植田総裁も「緩和的な金融環境は続く」と述べており、結局、日米金利差が劇的に縮小する見込みがないことが、円売りが加速している最大の理由かと思われます。

先月29日には「利下げは今夏に開始するのが適切になるだろう」と話していたアトランタ連銀のポスティック総裁は22日、「インフレの軌道について昨年12月時点よりも確信がない。主要な数字の陰には厄介なことがいくつかある」と述べた上で、「今年の利下げは1回に留まると現時点では予想している」ことを明らかにしました。FOMCメンバーの中には「年内の利下げは2回」と予想する向きもありますが、コンセンサスは3回です。ポスティック総裁の年内1回の利下げ予想は、かなりハト派寄りで、今後他の金融当局者にも影響を与える可能性もありそうです。「年内1回の利下げ」が今後支持を集めるようだと、ドル円は一段と上昇することになります。「ブラックアウト期間」が終わっているため、今週も多くのFOMCメンバーが発言する機会があり、それらが相場を動かすことになると予想しています。

22日の夜、モスクワの郊外にあるコンサート会場でテロがあり、死者は少なくとも137人に達した模様です。テロ攻撃を行ったのは声明を出した「イスラム国(IS)」と見られますが、プーチン氏はウクライナ当局の関与に直接言及はしなかったものの、容疑者らはウクライナ国境を超えるための「窓」が用意されていたと、無理やりウクライナの関与に持って行きたいような発言を行っています。テロはモスクワの米国大使館が48時間以内のテロを察知し、警告を発していた中で発生しています。米国家安全保障会議(NSC)の報道官は23日の声明で、「この攻撃はISの単独犯行だ。ウクライナの関与は一切なかった」と発表しています。また英国のハント財務相は、「ロシア政府が言うことを、われわれはほとんど全くと言っていいほど信用していない」と語っています。今回のテロ攻撃を受けて、プーチン氏がウクライナ侵攻への新たな大規模動員命令を正当化するのに利用するのではないかとの観測もある(ブルームバーグ)ようです。

もう一方の地政学的リスクであるイスラエル問題では、ハマスとの停戦交渉に関して様々な情報が錯綜していますが、米国が「本気で」イスラエルに対して圧力を掛け始めたことで、停戦実現の可能性も高まっているのではないかという印象を持っています。24日放送のABCの番組「ジス・ウィーク」でハリス副大統領は、「ラファでの大規模な軍事作戦は大きな間違いになることを、われわれは複数の会話やあらゆる方法で明確にしてきた」と話し、イスラエルがラファを侵攻した場合、「同国にとって結果を伴うことを排除しない」と述べています。ブリンケン国務長官は22日にもイスラエルのネタニヤフ首相と会談し、ラファで大規模な地上軍事作戦を実行する計画の代替案を伝えたようですが、詳しい内容は明らかにされていません。

上でも述べたように、本日もFOMCメンバーの発言が予定されており、注意したいところです。

本日のドル円は150円70銭~152円程度を予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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