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円、ユーロともに小動き

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
前日急落したドル円は118円台後半でもみ合い。一時119円台に乗せる場面もあったが続かず、118円85銭近辺で引ける。

ユーロドルも材料難から小動き。欧州時間には1.13台後半まで上昇したが、売りに押され1.13台半ばで取引を終える。

NYダウは続伸し連日で最高値を更新したものの、ナスダックは小幅に下落。イエレン議長の議会証言には特に反応はしなかった。

債券相場は続伸。5年債入札で需要が旺盛だったことを好感し、10年債も買われた。長期金利は1.96%台に低下。

金と原油は共に反発。

1月新築住宅販売件数 → 48.1万件

ドル/円118.81 ~ 119.07
ユーロ/ドル1.1336 ~ 1.1369
ユーロ/円134.80 ~ 135.15
NYダウ +15.38   → 18,224.57ドル
GOLD +4.20   → 1,201.50ドル
WTI +1.71    → 50.90ドル
米10年国債 -0.018   → 1.961%

【本日の注目イベント】
独   独2月雇用統計
独   独3月GFK消費者信頼感
英   英10-12月期GDP(確報値)
米   新規失業保険申請件数
米   1月消費者物価指数
米   1月耐久財受注
米   12月FHFA住宅価格指数
米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
加   カナダ1月消費者物価指数

前日に引き続き、下院でイエレン議長の議会証言が行われましたが、この日は特に目新しい発言もなく、市場への影響はありません。前日、やや「ハト派的」な発言と受け止めた市場は、株高、債券高、さらにドル安で反応したことから、この日は「火消し」に回るのではないかといった見方も一部にはありましたが、特段影響を与える発言はありませんでした。そんな中でも、インフレ率については原油価格の下落は一時的なものであり、当局の目標である2%に
向けて上昇していくとの認識を示しました。

昨日はドラギECB総裁の証言も欧州議会でありました。総裁は、ギリシャ支援プログラムについて「プログラムを成功させる条件が整ったと政策委員会が判断したら、適格担保の特例を再導入する用意がある」と述べ、ギリシャのデフォルトを回避したいとの意向を示しました。

ドル円もユーロドルもレンジが抜けずにもみ合いが続いています。そのためボラティリティーも徐々に低下しており、ドル円3ヶ月のボラティリティーは8.5%台と、昨年10月末の水準まで低下してきました。さすがに昨年夏場に記録した5.2%前後まで低下するとは思えませんが、ここまでのドル円の動きは昨年の動きによく似ているのも事実です。

今日もそれ程重要なイベントはありません。ドル円は118円台で一進一退の動きになると思われます。イエレン議長も言及していましたが、今後の経済指標次第ではまだ6月利上げがないわけではありません。まだ1週間以上も先のことですが、やはり2月の雇用統計の結果が発表される3月の第1週あたりが、最大のポイントになります。今後発表される指標次第で利上げが6月になるのか、あるいは9月になるのか、ある程度見えてくるはずです。

チャートを見ると、短期的にはドル円の上値は重そうです。「1時間足」では、雲が上方にあり、その雲は幅を拡大させているところです。119円25銭辺りが雲の上限で、ここを上抜けしない限りはドル円の大幅上昇は見込めない
状況です。一方サポートは「4時間足」の120日線がある、118円56銭前後で、118円台半ばを下に抜けるようだと、下落に弾みがつく可能性もありそうです。予想レンジは118円20銭~119円20銭程度としたいと思います。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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