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ドル円反発するも上値は重く

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】
上値の重いドル円は欧州市場で再び売られ、146円49銭前後まで下落。 NYでは反発したが147円台前半で上昇が抑えられ147円をわずかに下回る水準で引ける。

ユーロドルは1.09台で推移。今夜の米2月のCPIを見極める姿勢が強まる。

株式市場では3指数はまちまち。朝方大きく売られたダウはジリジリと買い戻され46ドル高で取引を終える。

債券は反落。長期金利は4.09%台まで上昇。

金は8日続伸し最高値を更新。原油は小動き。

ドル/円  146.62 ~ 147.14

ユーロ/ドル 1.0915 ~ 1.0943

ユーロ/円  160.32 ~ 160.68

NYダウ   +46.97 → 38,769.66ドル

GOLD  +3.10 → 2,188.60ドル

WTI   -0.08 → 76.79ドル

米10年国債 +0.023 → 4.098%

【本日の注目イベント】
豪 3月ウエストパック消費者信頼感指数
豪 2月NAB企業景況感指数
独 2月消費者物価指数(改定値)
英 2月失業率
英 ILO失業率(11-1月)
米 2月消費者物価指数
米 2月財政収支

先週末のNYで146円48銭まで急落したドル円は、東京市場でも上値は重かったものの終始146円台後半で推移。下値を追う展開ではなかったですが、欧州市場の朝方にはドル売りが活発となり再び下値をテストする動きになりました。ただそれでも、上記146円台半ばではサポートされ147円台まで反発しています。2日続けて146円台半ばで下げ止まったことで、この水準が目先軽いサポートレベルになるかもしれません。もっとも、今夜は米2月の消費者物価指数(CPI)が発表されるため、市場参加者はこれを見極めたいとするスタンスを強め様子見といったところです。

そのCPIは前月比で「0.4%」と、1月の「0.3%」から上昇していると見られ、総合CPIでは前年比で「3.1%」上昇と、高い水準を維持すると予想されています。予想通りであれば、FRBの利下げに対する慎重な姿勢が正当化されることになりそうです。またNY連銀が昨日発表した3年先の期待インフレ率は「2.7%」と、1月から上昇しており、5年先の期待インフレ率も「2.9%」と、こちらは6カ月ぶりの高水準になっていました。ブルームバーグは、「米金融当局者は、利下げに踏み切る前にインフレ率が2%に向って持続的に低下している証拠をより多く目にしたいと主張している。今回のデータは当局者のそうした見解を補強する。市場では現在、6月に利下げが開始されるとの見方が優勢となっている」と分析しています。

バイデン大統領は11日、7兆3000億ドル(約1070兆円)に上る2025年度(24年10月―25年9月)予算教書を公表しました。富裕層や企業への課税を強化することで、中間層への優遇税制措置などを拡充するといった内容が盛り込まれ、トランプ氏との大統領選に勝利し再選を目指すバイデン氏の方針が詳細に記されているようです。先週末のイベントでは「保証はできないが、金利はもっと下がるのは間違いない」と、FRBの金融政策にも珍しく言及したバイデン氏ですが、教書には、高水準の住宅ローン金利による影響を相殺するため、一部の住宅保有者が税額控除を毎月受けることも盛り込まれています。ただ、ねじれ議会の中、教書の中身がそのまま成立する可能性は低いと見られています。

年初から好調だった日本株も昨日は大きく売られ、一時は先週末比1100円を超える下落を見せました。大引けは868円安でしたが、それでもおよそ3年ぶりの下落幅だったようです。大幅下落の最大の要因は「急速に進んだ円高」だと指摘されています。昨年、大幅な円安が進んだ際には、日本企業の業績にはあまり影響はないと言われていましたが、それでも急速に円高が進むと、株価にも大きく影響することが確認された格好です。輸出企業の採算レートは概ね140円程度に設定されていると言われており、現在の水準でも問題はないはずですが、「年内に4万5000円まで行く」といった超強気の予想も散見されるなか、さらに円高が進むようだと、その希望的観測もしぼんでしまう可能性もありそうです。

本日のドル円は146円~148円程度を予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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