昨日からの流れ
昨日はOPECで生産上限枠の設定で合意に至らず、原油価格が下落し、リスク回避型の動きが強まる場面も見られましたが、原油価格はその後に発表された在庫が減少していたことを受けて反発する動きとなりました。
ECB理事会では金融政策は据え置かれましたが、ユーロはGDPやインフレ見通しが上方修正されたことで上昇したものの、ドラギ総裁から為替水準の重要性が示されたことを受けて反落となるなど、上下に揺さぶられる動きとなり、終わってみれば1.11台中盤まで下落する動きとなりました。
米国時間に発表されたADP雇用統計は市場予想を若干上回る好結果となり、本日の雇用統計での底堅い結果への期待度を高める内容となりましたが、市場の反応はドラギ総裁の会見を控えていたこともあり、限定的なものにとどまっています。
米国時間後半は雇用統計を控え、様子見モードが強まるような状態となり、鈍い動きが続いています。
本日の注目材料
本日は米国時間に米国5月雇用統計の発表が予定されています。来週月曜日にイエレン議長の講演を控えていることもあり、注目度は普段よりも高いと考えられます。
非農業部門雇用者数変化の数字に加え、平均時給の変化率が底堅い結果となると、来週のイエレン議長の講演、さらにはその後のFOMCへの期待が高まり、ドルの底を支える材料となることが想定される反面で、冴えない結果となってしまうと、失望感はそれなりに大きくなることが想定されるため、注意が必要です。
そのため、アジア時間や欧州時間は様子見モードが強まり、方向感を欠く動きとなる可能性があるため、注意が必要です。
また、引き続き、英国のEU離脱懸念の強弱や、原油価格の動向などにも注意したいところです。
本日の予定
10:45 中国5月財新/サービス業PMI
16:00 トルコ5月消費者物価指数
16:45 エバンス米シカゴ連銀総裁(投票権なし)講演
16:50 仏5月サービス業PMI(確報値)
16:55 独5月サービス業PMI(確報値)
17:00 ユーロ圏5月総合・サービス業PMI(確報値)
17:30 英5月サービス業PMI
18:00 ユーロ圏4月小売売上高
21:30 米5月雇用統計
21:30 米4月貿易収支
21:30 加4月貿易収支
22:45 米5月マークイット総合PMI・サービス業PMI(確報値)
23:00 米5月ISM非製造業景況指数
23:00 米4月製造業受注指数
翌1:30 ブレイナードFRB理事講演