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米4月のCPIコア、6カ月ぶりに伸びが鈍化

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場】

◆ドル円は急落。米4月の総合CPIはほぼ予想通りだったが、
コア指数では前月比の伸びが6カ月ぶりに鈍化したことで、ドル円は
154円70銭までドルが急落。
◆ユーロドルも買われ、1.0886まで上昇。
◆株式市場は3指数が大きく続伸し最高値を更新。年内の利下げ観測が再び
台頭し、株価は大きく上昇。
◆債券は大幅に買われ、長期金利は4.3%台に低下。
◆ドルが売られたことで金は大幅に続伸。原油は小幅高。
◆4月消費者物価指数        →  0.3%(前月比)
◆4月小売売上高          →  0.0%
◆5月NY連銀製造業景況指数    →  -15.6%
◆5月NAHB住宅市場指数     →  45

ドル/円  154.70  ~ 155.80
ユーロ/ドル 1.0822 ~ 1.0886
ユーロ/円  167.96 ~ 168.84
NYダウ  +349.89 → 39,908.00ドル
GOLD  +35.00 → 2,394.90ドル
WTI   +0.16 → 78.63ドル
米10年国債 -0.099 → 4.340%
【本日の注目イベント】

◆豪   豪4月雇用統計
◆日   1-3月GDP(速報値)
◆日   3月鉱工業生産(確定値)
◆欧   ECB金融安定報告
◆米      新規失業保険申請件数
◆米   4月住宅着工件数
◆米   4月建設許可件数
◆米   5月フィラデルフィア連銀景況指数
◆米      4月輸入物価指数
◆米      4月輸出物価指数
◆米   4月鉱工業生産
◆米   4月設備稼働率
◆米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
◆米   メスター・クリーブランド連銀総裁講演
◆米   ボスティック・アトランタ連銀総、討論会に参加
◆米   バーキン・リッチモンド連銀総裁、インタビュー
◆米   バー・FRB副議長、上院で証言

先週9日(木)の朝のコメントで、「来週15日に発表される米4月の消費者物価指数
(CPI)がますます注目されることになります。インフレ阻止を狙うFRBにとっ
て4月の雇用統計の結果を受け一息つけたところですが、さらに4月のCPIが追い
風になるのかどうかといった状況です。仮にこの数字がFRBにとって追い風になる
ようだと、利下げ観測が一段と息を吹き返し、ドル円の動きにも変化が出てくる可能
性があります」と記述しました。まさに、4月のCPIが再び鈍化傾向を示したこと
で、「早ければ9月にも利下げ開始」といった見方が台頭し、債券と株が買われ、金
利が大きく低下したことで、前日156円台後半まで買われたドル円は、154円7
0銭まで一気に売られました。またこの日発表された4月の小売売上高も、市場予想
の「0.4%増」に対して、「0.0%」と横ばいと、個人消費にも変化が見られた
ことで、「悪いニュースは、良いニュース」と受け止められています。

4月のCPIは前月比で「0.3%」(3月は0.4%)、コアCPIでは、前月比
は「0.3%」(3月は0.4%)、前年同月比では「3.6%」(3月は3.8%
)と、コアの部分では6カ月ぶりに伸びが鈍化していました。
4月の雇用統計の下振れに続き、CPIと個人消費にもインフレ鈍化を示唆する結果
が示されたことで、市場は再び利下げのタイミングを探る動きを見せ、「9月利下げ
説」が台頭してきました。
ただ、これまでもこの欄で触れてきたように、パウエル議長を始め、多くのFOMC
メンバーが利下げには慎重な姿勢を見せていることから、今回のデータだけで即利下
げということにはなりません。
インフレ鈍化への確信を深めるため、さらなるデータが必要なことは言うまでもあり
ません。
メンバーの中でも最もタカ派と見られる、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は15
日に行った講演で、「私が考える最大の不確定要素は、金融政策が経済にどれほど下
方圧力をかけているかということだ」と述べ、「それは未知数であり、確かなことは
分からない。そうであれば結論を急ぐ前に、基調的なインフレの動向を見極めるまで
、もう少し長くここにとどまっている必要があるのではないだろうか」と話していま
す。前回行った自身の発言からすると、かなり「柔軟な姿勢」に変わってきた印象が
あります。

ドル円は今回の下落分を埋めるかのように堅調に推移していましたが、CPIの結果
に大きく押し戻されました。
下落分の「半値戻し」は達成したものの、「61.8%」にあたる157円03銭に
は至らずに、CPIの逆襲を受けた格好です。
もっとも157-158円台では再び介入警戒感が高まると予想していましたが、再
び上
値の重い展開になるのか、あるいは引き続き底堅い動きを継続してくるのか、まさに
今後のデータ次第です。引き続き、「雇用統計」、「CPI」、「PCE」に加え、
「週間失業保険申請件数」、「雇用動態調査(JOLTS)求人件数」なども、相場
の行方を決める「重要指標」になります。
それらのデータを見極めながら、利下げのタイミングを探る展開になります。

バイデン大統領とトランプ前大統領の直接対決が6月27日のCNNを皮切りに始ま
ることになりました。
CNNによると、テレビ討論は激戦区の一つであるジョージア州アトランタで行われ
るようです。2回目は9月10日で、ABCが主催します。今後は、米大統領選の行
方も為替に影響を与える局面も出て来そうです。

本日のドル円は153円50銭~155円程度を予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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