<ひと目で分かる昨晩の動き>
【NY市場】
ドル円は小売売上高など、良好な米経済指標を手掛かりに上昇。110円台を回復し、110円18銭までドル高が進行。
ユーロドルは1.11台半ばを中心に推移。1.1170までユーロ高が進み、ユーロは対円でも続伸。
株式市場は大幅に続伸し、3主要指数は揃って最高値を更新。モルガンスタンレーなど金融株とハイテク株が上昇をけん引。
債券相場は反落。長期金利は1.82%台まで上昇し、1.80%で引ける。
金は反落。原油価格は反発し58ドル台に。
新規失業保険申請件数 → 20.4万件
12月小売売上高 → 0.3%
12月輸入物価指数 → 0.3%
1月NAHB住宅市場指数 → 75
1月フィラデルフィア連銀景況指数 → 17.0
ドル/円 109.93 ~ 110.18
ユーロ/ドル 1.1127 ~ 1.1170
ユーロ/円 122.50 ~ 122.83
NYダウ +267.42 → 29,297.64ドル
GOLD -3.50 → 1,550.50ドル
WTI +0.71 → 58.52ドル
米10年国債 +0.024 → 1.807%
【本日の注目イベント】
中 12月小売売上高
中 12月鉱工業生産
中 10-12月GDP
欧 ユーロ圏1月消費者物価指数(速報値)
欧 ユーロ圏12月経常収支
英 12月小売売上高
米 12月住宅着工件数
米 12月建設許可件数
米 12月鉱工業生産
米 12月設備稼働率
米 1月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
ドル円は再び110円台を回復し、110円18銭まで上昇しました。NY市場では、発表された経済指標が良好で、米経済の好調さを裏付ける結果にドル買いが進み、株式市場でもモルガンスタンレーの決算が好感され、株高が大きく進み、投資家がリスク選好を高めています。
12月の小売売上高は前月比0.3%増と好調でした。前年比では5.8%増と、伸びは鈍化しましたが、ホリデーシーズン終盤に販売が伸びています。項目別では、自動車ディーラーを除く全ての項目で売上高が増加しており、活発な個人消費が続いていることが確認された形です。また、昨日発表された12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数も市場予想を大きく上回り株価上昇の一因にもなっています。
NY株式市場では、10-12月期の決算発表を行ったモルガンスタンレーが、債券トレーディング部門の収入で前年同期比2倍強となり、通期利益は過去最高でした。同社株も含め、金融株とハイテク株が上昇をけん引し、ダウは267ドル上昇し、ナスダック指数も98ポイントと大幅高となり、3主要指数は揃って最高値を更新しています。今後の不透明感を残しながらも、米中貿易協議では第1段階の合意文書の署名が終わり、中東情勢も米、イラン双方の武力衝突が回避されたことを市場は好感し、「適温相場」が続いていると判断できます。
ドル円は今週火曜日に110円21銭まで上昇しましたが、この日は朝方の東京市場でのドル買いが「単発」に終わり、「長い上ひげ」を付け、この水準ではドル売りが旺盛であることが確認された格好でしたが、昨日のNYでは再び110円18銭までドル高に振れています。日足の「MACD」でも、ようやく「マックD」と「シグナル」が揃ってプラス圏まで上昇して来ました。ドル円は本稿執筆時でも110円18銭前後で推移しており、今週火曜日の動きとはやや異なってきた印象です。
本日の日経平均株価も2万4000円台を回復すると見られ、その際にドル円がどこまで上値を伸ばせるかがポイントになろうかと思います。そして、ドル円が110円台で越週できるのか。また、日経平均株価も引け値で2万4000円台を維持できるのか、それぞれ、来週の展開を占う意味で重要かと思います。来週、現在の水準で取引が始まれば一目均衡表の週足の「雲」などの、「レジスタンスゾーン」上抜けが確認できます。本日のドル円の予想レンジは109円80銭~110円50銭程度といったところでしょうか。