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Defiの概要 特徴、メリットと課題を考える

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今回は最近話題のDefi(Decentralilzed Financeの略)について、共通の特徴やポテンシャル、課題やリスクについて概要を話してみました。

同タイトルの動画をビットコイナー反省会の方で説明、考察しているので詳細に興味のある方は是非そちらをご覧ください。通常通りブログの方でも一部ポイントだけかいつまんで書いておきます。

 

www.youtube.com

 

Defiとは何か

 
  1. 読み方は「ディファイ」。「デフィーじゃないよ」

  2. 最近注目されている気がするけど、実際これは何か新しいものではなく、以前からあった様々なブロックチェーン上のプロジェクトやコンセプトに名前をつけたもの。その点では何かいきなり新しいものが出てきたわけではない。(まあ名前がつくのは重要だけど)

  3. Defiの特徴として、「信頼が必要なMiddleman(中間に入ってくる機関)がいない、もしくはMidllemanを極力排除しようとしている」というものが大きい

  4. 例えばDefiの一種であると考えられているDexの場合、取引所などの信頼を必要とする主体がなくても、秘密鍵を保有するユーザー同士で分散取引、似たようなトレード機能を直接利用することが出来る。
  5. Fintechなどは銀行やMiddlemanの効率性をテクノロジーで改善していこうという流れに対し、Defiはブロックチェーン技術、特にスマートコントラクトを利用することでMiddlemanをそもそもなくして同様の金融サービスなどを提供しようとするもの

  6. Defiの定義はまだ完全に決まってはないが、「Dex(分散取引所)」「P2P lending」「Stablecoin(価格の安定したコイン)」「Prediction market(予測市場」「Security token(証券のブロックチェーン上でのトークン化)」などが入ると主に考えられている

 

Defiのベネフィットとポテンシャル

 

下記のようなものが考えられている/主張されている

  1. 誰でも参加できる(オープン、本人確認など不要で使用可能)
  2. ブロックチェーン上での自動執行による低コスト化、高効率
  3. 検閲耐性
  4. 検証可能性/透明性

 

Defiのベネフィットやサービスの詳細などは他の記事などですでに色々日本語でも情報が出ているので、こちらの記事などを読んでおけばよいかと。

 

lab.stir.network

  

 
Defiの課題、限界は?
 
 
  1. 誰でも参加できる、オープン性が大きなベネフィットとして挙げられるが、ここはすでに検閲や規制が入っている領域も多く、今後もDefiのオープン性の特徴が規制などにより限定されてしまう可能性
  2. 例えば、すでにDexやSecurity tokenはKYCを導入し、一部のユーザーしかアクセスできないようにする動きも出てきており、オープン性が損なわているという批判も出来る
  3. 誰でも参加できる反面、預託金(事前にEtherなどを預ける)必要性があるため、伝統的な金融などに比べて高い利率を提供していけるか、参加する投資インセンティブなどが十分なものになるかは微妙(MakerDAOに関してはこちらの考察記事なども参考)
  4. また、本当に低コスト、高効率化につながるかはまだ微妙にわからない部分も。特に規制の対象になればコンプライアンスのコストなどは下がらないのと、ブロックチェーン技術の進展がないと、高いTx手数料などの問題で低コスト化にはまだつながっていない。
  5. Middlemanはいないといったがオラクルなど信頼のポイントはDefiプロジェクトの多くにいまだに存在する
  6. また、ブロックチェーン金融アプリケーションの複雑さが増していき、その一方預託金の規模が大きくなってくると、The DAO事件のようなハック事件や意図しない形で資産が凍結されて動かせなくなったり、などの事故が起きる可能性も。信頼がなくなったわけではなく、コードへの信頼や、関連トークン発行者への信頼などに変わっただけ。
  7. (事故が起こった時に特定のトランザクションのロールバックなどが検討されてしまった場合、それは果たして今の仕組みと何が違うのか、という批判も)
 
DeFiの見通しや個人的感想
 
  1. DeFiという考え方は面白いし、ブロックチェーンとの相性も比較的いい、多様なプロジェクトが出てきていて単純にすごいと思う(が、別に自分の金融に対する知識が深いわけでもないのもあり、自分自身はそこまですごくハマっているとかはない)
  2. 金融サービスへの参入障壁を下げられるのが一番期待している。規制ヘビーな先進国ではなく、発展途上国の人たちが先に使い始めるなどの現象が起きたらすごい面白い。
  3. ただし先進国のユーザーが使うことを想定しているようなサービスは今の集権的なものといずれ大差ないような状況になってしまう気もする。
    1. Dexやセキュリティトークンなど
  4. 将来的にどうなるか?
    1. 先進国では多分規制が厳しくなってきて、本来の効果が発揮しづらく方向性に行くのではないか。
      1. Defiが完全にCentralizedなFintechを置き換えるとは思わない。(StablecoinをDefiに含むとするなら、銀行などの集権的な機関がDefiを組み込んでいくことはありえるが)
    2. まだまだ色んなサービスが出てきそうだし、利用自体も今後増えていくのでは?(Daiやその他のLendingサービスなど)
    3. 同時に何かしらの事件や事故は規模はともかくそのうち出てきそう。そうなった時にプロジェクト、もしくはプロトコルがどのような対応をするのか、に興味がある。
  5. オラクルの問題やコントラクトセキュリティの監査などの研究は進んで、その内本当に分散金融と呼べるレベルのものが実現するのかもしれない。
    1. ただし今は無駄なトークンが組み込まれていたり、スケーラビリティーの問題などもあり、過渡期とも思う。しばらくは(2~3年)そんな感じが続くのでは。
ビットコインについて「ビットコインを語ろう2.0」のブログを中心に、特に非技術者に向けて様々なメディア、講演会などで情報発信している。専門はビットコインのブロックチェーン技術の通貨以外への応用ビットコイン2.0と呼ばれる分野。日本のビットコイン業界を世界に追いつかせるべく、国内、海外の複数のプロジェクトに参画中。
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