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ドル円小動きで106円台後半

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<ひと目で分かる昨晩の動き>

【NY市場
東京市場でドル高が進んだ流れを受けた海外では、欧州株が軟調だったことからドル円は106円台後半まで下落。NYでも同水準での取引が続いたが、引けに掛けて株価が上昇したことで107円手前まで反発して取引を終える。

ユーロドルは底堅い動きが続き、再び1.28台に乗せる。今週発表されるドイツとユーロ圏のPMIを見極めたいとし、値幅は限定的だった。

株式市場は続伸。企業業績への楽観論から買いが続き、ダウは19ドル高。S&P500は3日続伸。

債券相場はほぼ横ばい。利上げ先送り観測が依然として強く相場の下落を抑えた。長期金利は2.19%台と低位を維持。

金は小幅に反発し、原油は反落。

ドル/円106.79~ 107.01
ユーロ/ドル1.2756 ~ 1.2817
ユーロ/円136.27 ~ 136.96
NYダウ +19.26 → 16,399.67ドル
GOLD+5.70   → 1,244.70ドル
WTI-0.04     → 82.71ドル
米10年国債+0.003   → 2.193%

【本日の注目イベント】
豪   RBA議事録
中    中国 7-9月GDP
中   中国 9月小売売上高
中   中国 9月工業生産
中   APEC財務相会合(北京)
米   9月中古住宅販売件数

ドル円は昨日の東京時間に107円台を回復したものの、日経平均株価が今年最大の上げ幅を記録した割には上値が重いという印象です、日経平均株価は578円高と、ほぼこの日の高値で取引を終えましたが、背景にはGPIFの運用資産配分で日本株への配分を20%台半ばまで引き上げるとの報道が支えになり株価が急騰しましたが、海外では安倍内閣の女性閣僚が二人揃って辞任したことで、アベノミクスの後退につながる懸念から、円が買い戻された形になっていました。

ドル円の高値は107円39銭でしたが、107円45-50銭の水準は、テクニカル的にも短期的な「抵抗帯」になっています。ここ10日ほどは、ドルが買い戻されてもこの水準を抜けきれていません。ただ株価が大幅に反発すれば抜けきる可能性もあると予想していましたが、日本株の上昇は海外株の上昇を促すには至っていません。

もっとも、110円台から105円台まで5円以上の下落であったことから、そう簡単に元のレベルを回復するはずもありません。安倍内閣では、法人税減税もいまだに決まっていません。また、昨日は英フィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューで、10%の消費税増税に関して、景気を後退させるようでは意味がないとの認識を示しています。同時に、財政再建へのチャンスをつぶしてはならないとも述べており、12月に行う判断が注目されます。

ドル円の反発が弱いのは、ユーロドルでユーロの買戻しが活発であることにも影響を受けていると思われます。ユーロドルは1.25を記録してから約20日間、1.26-1.28台で推移しており、上値は依然として重いものの、下がるとユーロの買戻しも入る展開です。1.25~1.30のレンジでの取引きが続きそうですが、1.30を上抜けすると大きくリバウンドすることも予想され、その際ドル円は105円台を割り込んでいることにもなりそうです。

ただ、それはよほど強力なドル売り材料が出ない限り可能性は低いはずです。先週は経済指標の結果を受け、米景気の後退が懸念されドル安、株安の連鎖が起きましたが、それもすぐに払拭された感じです。鉱工業生産や住宅関連指標が予想を上回り、さらにミシガン大学消費者マインドは実に7年ぶりの高水準でした。従って、ドル高トレンドは継続されていると見るのが順当かと思います。

本日は豪ドルの動きに注目です。RBA議事録に加えて中国のGDPが発表され、豪ドルが大きく動きそうです。中国の第3四半期GDPは7.2%と予想されており、この数値がどちらに振れるか注目されます。豪ドル円は先週下げ足を速め、一時91円台後半まで豪ドル安が進みましたが、昨日は94円台前半まで反発する場面もありました。基調とすれば上値の重い展開ですが、「週足」の120日線がサポートする92円前後が維持されれば反発の可能性はあると予想しています。

本日のドル円のレンジは106円50銭~107円50銭程度と予想します。

【外為オンライン シニアアナリスト 佐藤正和の情報コンテンツはこちら】

【外為オンライン シニアアナリスト:佐藤正和】 邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。 インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。 通算20年以上、為替の世界に携わっている。
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