■会社概要<br/><br/>1. 会社概要<br/>コスモ・バイオ<3386>は、大学・公的研究機関・企業・病院などの研究室・検査室で使用される、ライフサイエンスに関する研究用試薬・機器及び臨床検査薬を輸出入販売し、世界のライフサイエンス研究の進歩・発展に貢献するバイオ専門商社である。<br/><br/>経営理念の第1項目に「ライフサイエンスの進歩・発展に貢献する」というミッションを掲げている。ライフサイエンスに関わる世界中の大学・公的研究機関・企業・病院などの研究者や検査室に、信頼のあるメーカーの製品や最新の技術情報を届けることを使命と位置付け、顧客ニーズに応える幅広く豊富な製品群及び製品情報・サービスを提供している。<br/><br/>2016年12月期末の資本金は918百万円、発行済株式総数は6,048千株(自己株式120千株を含む)、連結従業員数は127名である。グループ企業は連結子会社1社(ビーエム機器(株))、非連結子会社2社(Cosmo Bio USA, Inc.及び(株)プロテインテック・ジャパン)である。<br/><br/>2. 沿革<br/>1983年バイオ基礎研究試薬販売事業を目的に丸善石油(株)(現コスモ石油(株)の子会社として設立(丸善石油バイオケミカル(株))、1986年コスモ・バイオ(株)に社名変更、2000年MBO(マネージメント・バイ・アウト)によりコスモ石油から独立、2005年ジャスダック証券取引所(現東証JASDAQ)に上場した。<br/><br/>2006年初代培養細胞の研究開発・製造・販売・受託解析を行う(株)プライマリーセルの株式80%を取得して連結子会社化、2007年バイオ研究用消耗品・機器類の輸入販売を行うビーエム機器の株式30%を取得して持分法適用関連会社化、2008年プライマリーセルを100%子会社化、2010年ビーエム機器の株式を追加取得して連結子会社化、2013年プライマリーセルを吸収合併(現プライマリーセル事業部)、2015年組織培養用培地のコージンバイオ(株)に出資、2016年米国Proteintech Group, Inc.(以下、PGI社)と合弁会社プロテインテック・ジャパンを設立した。<br/><br/>3. 事業内容<br/>大学・公的研究機関・企業・病院などの研究室・検査室で使用される、ライフサイエンスに関する研究用試薬・機器及び臨床検査薬を輸出入販売し、世界のライフサイエンス研究の進歩・発展に貢献するバイオ専門商社である。約1,200万品目に及ぶ豊富な品ぞろえを強みとしている。<br/><br/>2016年12月期の売上構成比は、研究用試薬が71.5%、機器が26.5%、臨床検査薬が2.0%である。<br/><br/>4. ライフサイエンス研究用試薬販売大手の一角<br/>ライフサイエンス研究用試薬の市場規模は推定1,000億円程度で推移している。市場シェア(同社調べ)は、大手5社(海外企業の日本法人であるサーモフィッシャーサイエンティフィック(株)、大手企業の子会社・部門である和光純薬工業(株)及びタカラバイオ(株)<4974>、独立系専門商社のフナコシ(株)及び同社)で、市場全体のおおむね過半を占めている。<br/><br/>5. グローバルな仕入れ・販売ネットワークを構築<br/>グローバルな仕入れ・販売ネットワークを構築し、品質の高い製品や最新の技術情報でライフサイエンスの進歩・発展に貢献するバイオ専門商社である。仕入先は国内外約600社(うち海外が300社以上)で、販売は国内200拠点、海外30拠点の販売代理店網を構築している。<br/><br/>6. グループ内にメーカー機能<br/>初代培養細胞(プライマリーセル)の研究開発・製造・販売及び細胞を用いた受託解析を行うプライマリーセルを2006年12月連結子会社化し、さらに2013年7月吸収合併(現プライマリーセル事業部)してグループ内にメーカー機能も持っている。<br/><br/>連結子会社のビーエム機器はライフサイエンス研究に使用する消耗器材・機器類の輸入販売を行っている。非連結子会社のCosmo Bio USAは北米を中心に仕入販売、新規製品・仕入先の探索、販売促進を行っている。非連結子会社のプロテインテック・ジャパン(米国PGI社 と合弁で2016年11月設立、出資比率51%)は、日本におけるPGI社製品の技術サポートと販売促進を行う。また組織培養用培地のパイオニアであるコージンバイオに 2.6%出資している。<br/><br/>(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)<br/><br/>

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