NY為替市場はドルが強含み。北朝鮮情勢をめぐる緊張が緩み、先週のドル安・円高の巻き戻しが先行するなか、米経済指標の良好な結果もドル買いを後押した。ドル円は110.85円、ユーロドルが1.1687ドルまでドル高となった。しかし、ドル買い一巡後はそれぞれ110円半ばと1.17ドル前半でこう着した。予想を下回った英消費者物価指数の結果を受けてロンドンタイムから軟調だったポンドドルは、1.2846ドルまで一段安となった。
本日の東京タイムでは、ドル円は昨日同様に110円台での攻防となりそうだ。北朝鮮リスクの後退、米経済指標の好調さなどでドル円の底堅さは続いている。本日発表予定の米7月住宅着工件数も前月を上回る数値が予想され、ドルを下支えするものとなるか。その後はさらに重要な、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表(7月25-26日開催分)される。昨日の米7月小売売上高は予想を上回り、ダドリー米NY連銀総裁が表明した「経済活動が予想通りであればFRBの年内再利上げ支持」を後押しするものとなった。しかしながら、先週の米7月消費者物価指数ではインフレ鈍化を確認するものであり、12月FOMC利上げに対してFF金利織り込み度(8月15日現在)は、若干上昇したとはいえまだ約40%だ。市場は依然として、米の年内再利上げについて懐疑的なままである。議事録で次なるヒントが得られるかに注目したい。
 昨日の110円台乗せから110円前半がしっかりとしたサポートになりつつある。一方、111円近辺には、7月11日から8月11日の下落幅に対する38.2%戻し110.94円や、明日以降に111.16円付近に下がってくる日足一目均衡表・基準線などテクニカルポイントが位置している。FOMC議事録までは110円台で推移し、そのあと新たに動意づくことになるか。
現在観測されるオーダー状況は、昨日の高値上には短期筋のストップが置かれいるようだが、111.00円付近にはしっかりとした売りが控えており、その上も売りが優勢となっている。

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