今日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。フランス大統領選・第1回投票の結果を受け欧州政治リスクの後退から、ユーロ売りや円買い要因は後退へ。ただ、北朝鮮有事への警戒からの円買い余地が残り、ドル・円の上値を押さえそうだ。<br/><br/>23日に行われたフランス大統領選の第1回投票では、欧州連合(EU)支持派で中道系独立候補のマクロン前経済相と反EUで極右国民戦線のルペン党首の勝利がほぼ確定。欧州内では、昨年12月のオーストリア大統領選や今年3月のオランダ総選挙で、反EUや反難民を掲げる極右の候補者や政党が敗北する傾向が強まっている。ルペン氏率いる国民戦線は幅広い支持を集めているものの、父親のジャン=マリー・ルペン氏が1972年に同党を起ち上げた時のような排外主義的な政党色を薄めることができず、極右政党と位置づけられる。このため、5月7日に行われるフランス大統領選・決戦投票では、ルペン氏は中道票を背景としたマクロン氏に破れる公算。本日のアジア市場同様、欧米市場でもドル・円、クロス円ともある程度リスク選好的な動きが想定される。<br/><br/>ただ、明日東京で開かれる日米韓3カ国の政府高官による北朝鮮の核・ミサイル問題をめぐる会合のほか、北朝鮮の朝鮮人民軍の創建日に合わせた核実験など挑発的な行動への警戒から、リスク選好の円売りは限定的になりそうだ。一方、足元の米経済指標から製造業の伸び悩みが意識されるなか、26日発表予定のトランプ政権による減税策が注目される。米国経済の押し上げ効果については不透明で、積極的なドル買いは手控えられそうだ。(吉池 威)<br/><br/>【今日の欧米市場の予定】<br/>・17:00 独・4月IFO企業景況感指数(予想:112.4、3月:112.3)<br/>・21:30 米・3月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.50、2月:0.34)<br/>・23:30 米・4月ダラス連銀製造業活動指数(予想:17.0、3月:16.9)<br/>・24:30 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁講演(UCLA投資会議)<br/><br/><br/>

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