NYタイムの為替市場は、ドル円が112.87円を高値に112円半ばに押し戻された。米11月ISM非製造業景況指数が57.4と10月60.1から悪化したこと、米10月貿易赤字が487億ドルへ増大したことなどがドルの重しとなった。欧州通貨は、まちまちな動き。ユーロドルは1.18ドル付近まで弱含むも、ポンドドルが英・EU離脱交渉の進展期待から1.34ドル半ばで下げ渋った。ドル/加ドルは、加貿易赤字の縮小を受けて1.2624加ドルまでの加ドル買いとなった。買い一巡後には6日のカナダ銀行(BOC)金融政策決定会合を控えて、1.27加ドル付近まで加ドルが売られている。
本日の東京為替市場は、ドル円が昨日からの動き同様に112円台での推移となりそうだ。昨日は米経済指標が市場予想比下振れし、米10年債利回りも週初の2.41%台から2.35%台まで低下した。ロシアゲート疑惑の深刻化懸念や米暫定予算と債務上限引き上げ期限が8日に迎えるなど、ドルの上値を抑える材料がいくつかみられる。しかしながら、NYタイムのドル円の押しは112円半ばまでと限定的だった。やはり、米税制改革法案への市場期待がドル買いにつながっていると思われる。また、下期の本邦機関投資家の外債投資拡大もドル円の下支え要因。一方でクロス円は、米株主要3指数が下落した流れを受けてアジア株式市場も弱含む可能性があり、リスク回避の円買い(クロス円の売り)となる可能性には留意したい。その動きとなった場合は、ドル円も112円前半程度までの下押しは考えられるか。
その他、本日は豪7-9月期GDPの発表が予定されており、豪ドルの動きも注目される。昨日は、市場予想を上回った豪10月小売売上高を受けて、東京タイムで豪ドルは強含んだ。しかしながら、海外市場では売りが優勢となり、上げ幅を大きく縮小してオセアニア市場に戻ってきた。現在観測されるオーダー状況をみると、豪ドル円の下サイドは買いが多いが、豪ドル/ドルにはストップロスの売りが見られる。弱い数値、または、強くても伸び悩んだ後の下攻めには注意したい。

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