NYタイムの為替市場のドル円は、米債利回りの低下に連れて112.13円まで弱含んだ後、112円前半で推移した。ユーロドルはECB高官の量的金融緩和政策を支持する発言で伸び悩み、ユーロ円も133円台から132円後半までじり安に推移した。ポンドドルは、バルニエ英EU離脱・欧州委員会首席交渉官の発言「英・EU離脱交渉は袋小路に入った」を受けて1.3122ドルまで下落後、「英国に対し2年のEU市場アクセス維持と移行期間提案への支持をEU加盟国に求める」との見解が伝わり1.3291ドルまで反発した。
本日の東京市場のドル円は、朝鮮半島情勢の地政学リスク回避の円買いやNYカットのオプション(112.50円、112.60円)で伸び悩む展開ながら、日米株式市場の上昇を受けたリスク選好の円売りで下値は限定的と予想する。
北朝鮮は来週18日の中国共産党大会にかけて、太平洋上での水爆実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を強行する可能性があること、昨年は10月15日にミサイル発射実験を強行していることで、週末の地政学リスクへの警戒感からドル円の上値は限定的か。また、米財務省は10月15日前後に為替報告書を公表することで、16日の第2回日米経済対話前の本日公表された場合、日米貿易不均衡是正圧力への警戒感が高まることで、円買い材料となる。
ドル買い・円売り材料は、日米金融政策のかい離、衆議院選挙での与党勝利観測を背景に上昇基調の日経平均株価を受けたリスク選好地合い、トランプ米政権の税制改革案への期待感などが挙げられる。
ドル売りオーダーは、現時点では112.80円(超えるとストップロス)、113.00円(超えるとストップロス)、113.30円、113.50円(超えるとストップロス)、113.60円、113.80-114.00円、ドル買いオーダーは、111.90-112.00円(割り込むとストップロス売り)、111.50-80円に観測されている。NYカットのオプションは112.50円(16日)、112.60円(13日)に観測されている。
ユーロドルは、ドラギECB総裁が資産購入終了後も低金利政策を維持すると示唆したことで伸び悩む展開を予想する。しかし、ラホイ・スペイン首相がカタルーニャ自治州に対して独立に関する回答期限を16日に設定しているため下値は限定的か。

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