今晩の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想する。米国のトランプ政権が医療制度改革法(オバマケア)の代替法案の可決に持ち込めず、今後の政策運営が危ぶまれているためだ。連邦公開市場委員会(FOMC)後のドルの調整はさらに続き、ドルは節目の110円に向かう可能性があろう。<br/><br/>オバマケア撤廃はトランプ大統領による政策運営の試金石として注目されていたが、代替法案可決の支持が得られず、採決は延期(米東部時間24日午後採決との報道あり)。トランプ大統領の政権基盤の弱さを露呈する結果となった。今後の与野党協議により法案の修正などで可決される可能性は残されているが、直近の世論調査で支持率が就任以来最低となる37%まで落ち込んでいることもあり、大統領の政権運営を危ぶむ声が高まりそうだ。それにより、減税やインフラ整備など経済刺激策として期待されていた政策が後ずれすることになり、米国経済の腰折れ懸念につながりかねない。本日のアジア市場では、日経平均株価が堅調地合いのわりに、ドルは伸び悩む展開となった。<br/><br/>また、米連邦準備制度理事会(FRB)による年内利上げペースが加速するとの観測は後退したままで、14-15日に開催したFOMC以降のドルの調整は続く見通し。市場センチメントの悪化で株安が続けば、ドルは来週にかけて節目の110円を目指す可能性が高まる。今晩は、シカゴ連銀のエバンズ総裁など地区連銀総裁らの講演や、米国の2月耐久財受注や3月PMIの発表が材料視される見通し。<br/><br/>【今日の欧米市場の予定】<br/>・17:30 独・3月製造業PMI速報値(予想:56.5、2月:56.8)<br/>・17:30 独・3月サービス業PMI速報値(予想:54.5、2月:54.4)<br/>・17:30 独・3月総合PMI速報値(予想:56.0、2月:56.1)<br/>・18:00 ユーロ圏・3月製造業PMI速報値(予想:55.3、2月:55.4)<br/>・18:00 ユーロ圏・3月サービス業PMI速報値(予想:55.3、2月:55.5)<br/>・18:00 ユーロ圏・3月総合PMI速報値(予想:55.8、2月:56.0)<br/>・18:30 英・2月住宅ローン承認件数(銀行協会)(予想:44900件、1月:44657件)<br/>・21:00 エバンズ米シカゴ連銀総裁講演(地域開発会議)<br/>・21:30 米・2月耐久財受注(前月比予想:+1.3%、1月:+2.0%)<br/>・21:30 カナダ・2月消費者物価指数(前年比予想:+2.1%、1月:+2.1%)<br/>・22:05 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(メンフィス経済クラブ)<br/>・22:45 米・3月製造業PMI速報値(予想:54.8、2月:54.2)<br/>・22:45 米・3月サービス業PMI速報値:(予想:54.0、2月:53.8)<br/>・22:45 米・3月総合PMI速報値:(2月:54.1)<br/>・23:00 ダドリーNY連銀総裁が談話会参加(ヨーク大学)<br/>・02:30 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁質疑応答<br/><br/><br/><br/>

<SK>


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