13日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・リスク回避のなか、限られた材料株に短期資金集中
ドル・円は106円15銭付近、ドル弱含み、一時106円07銭まで
・花王、リクルートなど10社の目標株価変更



■リスク回避のなか、限られた材料株に短期資金集中


日経平均は大幅に続落。432.88円安の16168.48円(出来高概算9億3000万株)で前場の取引を終えた。先週末の欧州市場では、ユーロストックや英FTSE、独DAXなど軒並み2%を超える下落となっている。米国市場ではNYダウが3ケタの下げ、シカゴ日経先物は大阪比240円安の16290円となり、これにさや寄せする波乱含みの展開に。

16300円台から始まった日経平均は、寄り付き直後に16300円を割り込むと、その後もじりじりと下げ幅を広げる展開となり、一時16095.89円まで下げ幅を広げる場面もみられている。セクターでは33業種全てが下げており、鉱業が4%超、鉄鋼、その他金融、電力ガス、建設、精密機器、非鉄金属が3%を超える下落。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1800を超える全面安商状だった。

英国EU離脱問題は今年最大のリスク要因とみられており、リスク回避の流れは想定されていた。しかし、主力銘柄への断続的な売りは織り込まれているだろうが、マザーズ指数が3%を超える下げとなるなど、中小型株も軒並み下げており、センチメントは悪化。日経平均は下げ渋りをみせているが、明確なボトム形成は確認できず、押し目拾いの流れには向かいづらいところであろう。また、個別に材料の出ている銘柄についても、インデックスに絡んだ売りが重石となり、評価しづらいところである。

もっとも、短期資金が中心ではあろうが、値動きに強い銘柄に短期資金がよりシフトしやすく、日東網<3524>、Hamee<3134>、イトクロ<6049>、イーブック<3658>、マイネット<3928>、GMOTECH<6026>、アライドアーキ<6081>などでの値幅取りの動きが続きそうだ。


(株式部長 村瀬智一)



ドル・円は106円15銭付近、ドル弱含み、一時106円07銭まで


13日午前の東京外為市場では、ドル・円は弱含む展開となった。英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を来週に控え、リスク回避的な動きが広がっている。

日経平均株価の軟調地合いを反映し、ドル・円は一時5月3日以来となる106円07銭まで下落した。株価の下げ幅拡大を嫌気したドル売りは継続した。英国のEU離脱懸念からリスク回避的な円買いは続きそうだ。

ただ、上海総合指数の下げ幅縮小やランチタイムの日経平均先物の下げ渋りを受け、ドル売りは短期的に一服。午後は引き続き株価にらみの展開を予想する。

ここまではドル・円は106円07銭から106円87銭、ユーロ・ドルは1.1232ドルから1.1253ドル、ユーロ・円は119円22銭から120円25銭で推移。

12時28分時点のドル・円は106円15銭、ユーロ・円は119円37銭、ポンド・円は150円57銭、豪ドル・円は78円36銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄

・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、2位KDDI<9433>、3位ソフトバンク
G<9984>
・値上がりしたのは花王<4452>とドーム<9681>の2銘柄
・花王<4452>、リクルート<6098>など10社の目標株価変更


☆後場の注目スケジュール☆

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・特になし




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