先週末のNYタイム為替相場は、米5月新築住宅販売件数が予想をやや上回ったことよりも、米6月マークイットPMI製造業・サービス業の弱さに反応したドル売り/欧州通貨買いの動きとなった。ユーロドルは4日ぶりに1.12ドル台を回復し、1.1209ドルまで強含んだ。ドル円は狭いレンジながらも上値重い動きで、111円前半で取引された。
本日の東京市場はドル円が金曜日のレンジ111円前半を中心に取引され、先週レンジ(110.75円-111.79円)を抜けることは難しいか。その中で、取引材料の1つとされる米10年債利回りは先週末も2.14%と低い水準で引けており、ドルの上値は依然とし限定的とはなりそうだ。
先週は、ダドリー米NY連銀総裁とエバンス米シカゴ連銀総裁によるタカ派発言を受けて、米金利が一時上昇する局面でドル円は強含んだ。今週も、発言や指標を見ながら米債利回りを気にした値動きとなりそうだ。火曜日のイエレンFRB議長による講演や、今週末の日欧米のインフレ指標が最大の関心事となるが、本日の米景気指標にも注目したい。
現時点のドル円オーダー状況は、上サイドが111.50円は売り、超えると短期筋のストップロス買い、111.80円が売り厚め、111.90-112.00円は断続的に売り。下サイドは110.90-111.00円が断続的に買い、割り込むとストップロスの売り、しかしその下になると、110.40-80円は断続的に買いがそれぞれ観測される。また、28日NYカットのオプションで権利行使価格111.60円が大きめとされている。
 ユーロドルは1.11ドル前半から1.12ドル後半の狭いレンジが続いており、こちらもこのレンジを抜け出す勢いはまだないか。投機筋も、先週末に発表されたシカゴIMMのポジション状況(6月20日現在)では、ユーロのネットロングポジションが約4万5千枚弱と先々週から約3万4千枚もネットロングを減らしている。次なるトピック(おそらく7月20日のECB理事会)に向けて仕切り直しとなっているようだ。本日は独6月Ifo景況感指数が発表され、市場を動意づける結果になることを期待したい。

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