コモディティ

コモディティとは、商品先物取引所で取引が行われている「商品」のことである。ここでいう「商品」とは、消費者が買う製品を製造するために使われる原材料（食糧、備品、ガソリン）のことであり、この中には、小麦のような農作物、石油やガソリンのようなエネルギー資源、金や銀、アルミニウムなどの貴金属が含まれる。

また一部の商品先物取引所では、コモディティ以外の、株価指数や外貨などの金融商品も取り扱っている。

コモディティのカテゴリーと専門用語

コモディティについて調べ始めたら、主に3つのカテゴリー (農産物、エネルギー資源、貴金属) を目にするが、ソフト・コモディティとハード・コモディティというカテゴリーも存在する。

ソフト・コモディティとは、小麦やコーヒー、砂糖などの農産物のことで、ハード・コモディティとは、地面から産出するもの、すなわち金や石油のように採掘されるもののことである。

何故コモディティに投資するのか？

近来、コモディティの価格は多くの要因によって高騰している。その要因の一例として、製造業やインフラ開発の発展のために、石油や鋼鉄、その他のコモディティを必要としている中国やインドなどの新興国からの需要増しが挙げられる。さらに、製造面やインフラ開発への投資が十分なものではないため、コモディティのサプライチェーンに弊害をもたらしている。その弊害によって保険料など、付帯費用にかかる金額が高くなり、それと同時に、コモディティの価格自体も上がることになる。このことから多くの商品先物取引から得ることが出来る利益が増す。

これらの経済的要因は長期にわたって継続することが予想されるため、この先もコモディティによるリターンに期待ができるといえる。

ポートフォリオにコモディティを組み込む理由

　コモディティは、株や債券のような「金融資産」とは異なり、「実物資産」である。そのため、コモディティは経済の基礎的条件に対し、金融商品とは異なった反応を示す傾向にある。例えばコモディティは、インフレ率が上昇することから利益を得る傾向にある数少ないアセットクラスの１つである。商品や公共事業の需要が高まるのとそれらの価格が上昇するのと同時に、それらを製造するのに使われるコモディティの価格も上昇する。つまりインフレが加速する時は、大抵の場合はコモディティの価格も上がるため、コモディティに投資することはインフレ・ヘッジをかけることに繋がる可能性がある。

コモディティに投資をする方法

コモディティには様々な投資方法が存在し、その中には、スポット取引、ETF、差金決済取引 (CFD) 、投資信託、先渡取引、オプション取引などが存在するが、最も一般的な方法は先物契約を交わすことだ。この「先物取引」は最も古典的なコモディティの取引方法である。これは、農場経営者などが自分たちの穀物の将来的な価格を約束するため、また、投機目的の投資家たちが利益を得るために使われる取引方法である

最も直接的なコモディティへの投資方法として先物取引が挙げられるが、それ以外にも様々なリスクや特性を持った投資商品を介することでコモディティに投資することができる。つまり、コモディティに投資する際の鍵は、自分自身にとって最良な投資方法を取ることである。