今日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む値動きを想定したい。今晩発表の米国の1-3月期国内総生産(GDP)が注目され、予想以上の内容なら素直にドル買いの地合いとなる見通し。ただ、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを前に積極的な売り買いは手控えられる可能性があり、ドルの上昇は限定的となりそうだ。<br/><br/>今晩は21時半発表の米国の1-3月期GDP速報値が注目される。市場コンセンサスは前期比年率+1.0%と、10-12月期の+2.1%から伸びが鈍化するとの予想。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース鈍化への思惑が広がるなか、予想通りなら6月利上げ観測を後押しする手がかりとなるだろう。ある市場筋は「米GDPで経済の成長持続が示されれば、素直にドル買い」と指摘している。<br/><br/>ただ、ドルの上昇は限定的となる可能性がある。5月2-3日に米FOMC開催、5日に米・4月雇用統計の発表と重要イベントが予定され、投資家は動きづらいためだ。来週のFOMCでは、現行の金融政策を維持する公算だが、市場では利上げペース鈍化の見方が広がり、声明で方向性を見極めたいようだ。また、雇用統計については3月が予想を大幅に下回ったため、やや慎重になっている。<br/><br/>朝鮮半島有事についても引き続き警戒される。トランプ米大統領は27日、北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐり、同国とは外交的に解決したい意向を示しながらも、大きな紛争が起きる可能性を示唆。中国の王毅外相もロシアとの会合で、朝鮮半島情勢が悪化すれば制御不能になるとの見解を示したという。本日の欧米市場でも、こうした報道が材料視されればリスク回避の円買いがドル・円の重石となりそうだ。(吉池 威)<br/><br/>【今日の欧米市場の予定】<br/>・17:30 英・1-3月期GDP速報値(前年比予想:+2.2%、10-12月期:+1.9%)<br/>・18:00 ユーロ圏・4月消費者物価指数速報値(前年比予想:+1.8%、3月:+1.5%)<br/>・21:00 南ア・3月貿易収支(予想:+62億ランド、2月:+52億ランド)<br/>・21:30 米・1-3月期GDP速報値(前期比年率予想:+1.0%、10-12月期:+2.1%)<br/>・21:30 米・1-3月期雇用コスト指数(前期比予想:+0.6%、10-12月期:+0.5%)<br/>・21:30 カナダ・2月GDP(前月比予想:+0.1%、1月:+0.6%)<br/>・22:45 米・4月シカゴ購買部協会景気指数(予想:56.2、3月:57.7)<br/>・23:00 米・4月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(予想:98.0、速報値:98.0)<br/>・02:15 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(フィンテック関連)<br/>・03:30 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演<br/><br/>

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