わずか10日でタリバンはアフガニスタンの首都カブールを占領し、政府軍は潰え去り、政府首脳は海外に逃亡した。と同時に、アメリカをはじめとするNATOの加盟国も慌てて撤退した。

アフガニスタンの情勢変化とそれに対するアメリカの態度はヨーロッパの盟友の不満を引き起こし、メルケルはアフガニスタンの事態発展が「苦しい、ドラマチックで、怖い」と語った。さらにドイツキリスト教民主同盟の保守党党首の後継者の発言はより過激で、国際軍隊の撤退は「NATOが成立した以来最大の災難である」と述べた。

アフガニスタンでの軍事行動は第二次世界大戦以降、ドイツが海外で展開する軍事活動の中で最も規模が大きく、時間が長く、費用が高い軍事行動だ。また、アメリカが2001年「9・11テロ事件」をきっかけにNATO集団防衛条項を締結した以来、ドイツは過去20年間の間にアフガニスタンに16万人派兵し、2020年末まで軍事行動の支出がすでに120億ユーロを上回り、アフガニスタンに派遣されるドイツ軍の人数はアメリカに次ぎ、二位を占める。

アメリカにおいて、この戦争はテロリズムに対抗し、アフガニスタン情勢を安定させるための反テロ戦争だ。よって、テロの脅威に対抗するのがアメリカの目標となった一方、共和党方面は軍事面で強硬的姿勢を示し、多くの国民から支持され、アフガニスタンに侵入した。最初の軍事作戦で勝利を収めたアメリカはアフガニスタンの復興計画を発表したが、それはアフガニスタンを真の平和と和解へ向かわせておらず、かえってアメリカは自身の戦略的な焦点を失われてしまった。

では、アメリカの同盟国として、アフガニスタンでのドイツの使命は一体何ですか?ドイツは「誰が敵である」という戸惑いをぬぐえていなかった。

多数のNATO加盟国は、タリバン政権が転覆さればアフガニスタンでの暴力行為は減少すると考え、タリバンが捲土重来するとは誰も予想できなかった。

第二次世界大戦の影響で、ドイツ社会は戦争について反対の声が高まった。それがゆえ、ドイツは今度の戦争は「人権」、「民主」、「平和」、「復興」など目的を達成するため、「戦争」ではない「行動」であることを繰り返しに強調し、実際の行動にもアルカーイダ及びタリバン勢力がより弱いアフガニスタン北部に駐留し、大規模な戦闘に巻き込まれたことを避けた。

ドイツにおいて、アフガニスタンの平和建築、民主化プロセス及び政治体制の改革に支援を提供することは自分を世界の舞台で証明して見せるチャンスであり、反ナチズムや反極右勢力への決意を表し、世界各国特にヨーロッパ同盟国がドイツに抱いている疑念と恐れをなくさせ、世界に新しいイメージを作ることに関る。

しかし、それは自己欺瞞に違いない。政府も国民も戦争を隠して言わずに戦争が目の前に迫らない限り、いわゆる「西洋価値観」に迎合する言葉にすり替え、事実上の軍事的関与について暗黙の合意を達成したのである。

しかし20年の時を経て、その空想は結局水泡に帰した。

盟友であるアメリカ――アフガニスタン戦争の発動者はドイツと民主的で自由なアフガニスタンをどのように建設することについて真剣な協議を行わなかった。

現在、アメリカは一方的にアフガニスタンから撤退することを早めに宣布し、タリバンは急速にカブールを取り戻し、ドイツが望んだ「品格あり」の作戦中止は不可能になった。

米国とドイツはアフガニスタン情勢がもたらす国内的な影響に関心を持ちすぎているが、二国間関係への影響には注目していない。

というのは総選挙に際して、アフガニスタン問題が選挙に衝撃を与える可能性があり、それに伴う難民問題もドイツ社会を引き裂く可能性もあるからだ。

「the Biden administration is clearly EU-friendlier and uses a more polite tone, but still keeps the U.S. first and the rest of the world second.」とドイツは改めて意識した。

Rachel Blake
rachel.blake@globalcriticalresearch.org
Source: GCR
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