東京金融取引所(金融取)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」では、5月の取引数量は前月比8.1%減の228万8868枚、1日の平均取引数量は10万8991枚と前月比で減少した。月末時点の証拠金預託額は4560億円と前月比で約7億円減少した。取引通貨量では、米ドル、メキシコペソ、トルコリラ、豪ドル、南アフリカランドの順となっている。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」では、5月の取引数量は前月比24.1%減の105万4886枚、1日の平均取引数量は5万283枚と前月比で減少した。月末時点の証拠金預託額は883億円と前月比で約32億円減少した。<br/><br/>取引数量トップは米ドル・円の38万2184枚(前月比32.2%減)であった。4月雇用統計で非農業部門雇用者数が過去最大の減少を記録するなど、米国経済の先行き不安でドル・円は一時106円を下回る場面もあった。その後、感染拡大の責任や香港版国家安全法の採択をめぐり米国の強硬な対中政策への懸念がくすぶるも、米国経済の段階的な再開への期待や新型コロナウイルスのワクチン開発が進んでいる期待からのドル買いも見られ、ドル・円は107円台でもみ合う展開となった。メキシコペソ・円は34万3812枚(前月比23.1%増)であった。米国の多国籍企業による経済活動再開に支援され、メキシコでも経済活動の再開が段階的に進められている。そこへ、新型コロナウイルス用ワクチンの開発進展の報道があったため、メキシコ経済・世界経済の立ち直りに期待が強まった。原油高も支援材料となって、月末にかけて産油国通貨のメキシコペソは買われ、対円で上昇した。<br/><br/>6月の豪ドル・円は底堅い動きか。オーストラリア準備銀行(中央銀行)のロウ総裁が5月28日の議会証言で豪経済は想定より良好で量的緩和拡大の必要はないとの認識を示しており、6月2日には想定通り政策金利据え置きとなりマイナス金利導入は行われなかった。原油価格も反発基調にあり、今後の豪経済への期待から豪ドル買い戻しの動きが広がるだろう。ただ、米中対立の激化や原油の協調減産をめぐる協議難航の懸念などが上値をおさえる可能性は残る。英ポンド・円は下げ渋りか。イングランド銀行(英中央銀行)のマイナス金利政策導入への思惑が後退し、ポンドが買われる動きもみられている。今月中旬の政策金利発表でマイナス金利導入が見送られれば、ポンド買いが継続する可能性がある。また、EU交渉期限延長申請の期限が6月末とされているが、英政権が延長申請を提出する可能性は低く、合意なき離脱予測やEUとの交渉難航などに対し市場ではすでに織り込み済みとみられることから反応は限定的であろう。<br/><br/><br/>

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