NY外国為替市場でドル円は小幅ながら続伸した。中国政府がインフラ投資の資金調達を支援する方針を示したことで、アジアや欧州の株式相場が上昇。投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが先行し一時108.80円まで上昇した。
ただ、一時は180ドル超上昇したダウ平均が下げに転じると円買い・ドル売りが優勢に。米3年債入札が堅調だったと受け止められ、米10年債利回りが低下したことも相場の重しとなって、2時30分過ぎに一時108.44円付近まで下押しした ユーロドルは、トランプ米大統領が「ユーロとその他の通貨はドルに対して下落するよう誘導されているため、米国はひどく不利な立場に置かれている。米政策金利はあまりにも高い、馬鹿げた量的引き締めに追い打ちをかけている」とツイートしたことを材料に、ユーロ買い・ドル売りが先行。
米長期金利の低下に伴う買いも入り一時1.1337ドルと日通し高値を付けた。
本日の東京市場のドル円は、引き続き方向感がなく108円台でのレンジ取引か。週末にメキシコ関税が回避され、昨日の上海総合指数は2.58%高で引けたが、ドル円の上昇は限られた。
一方、トランプ米大統領のドル安容認と捉えられる発言に対して、ドル売りの反応も限られたことを考えると、東京時間に大きくレンジを抜けるのは難しいと思われる。引き続き東京時間は、米中貿易戦争に関するサプライズがない限り小幅な動きにとどまりそうだ。
本日の本邦経済指標では、4月機械受注が発表される。株式市場が機械受注に対して反応した場合は為替市場にも影響を与える可能性がある。また、本日は米国の消費者物価指数(CPI)が発表される。NY時間の同経済指標発表時の動きが注目となる。
ドル円以外では、豪ドルの動きには警戒したい。本日は中国のCPIと生産者物価指数(PPI)が発表される。中国経済の影響を受ける豪州にとっては、経済指標の結果次第では豪ドルを動意づけるだろう。明日には豪州から注目度が高い雇用統計も発表される。
欧州時間に入るとドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の講演が予定されていることで、ユーロが動意づくことになるだろう。
また、明日には英保守党の第1回党首選投票があり、本日は昨日に引き続き1922年委員会(英、保守党議員委員会)で質疑応答が行われていることで、ポンドは神経質な動きになりそうだ。

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