昨日の欧米外国為替市場では、欧州株相場の下落を背景に投資家のリスク回避姿勢が強まり円買い・ドル売りが先行。時間外のダウ先物や米長期金利の低下に伴う売りも出て、ドル円は20時30分前に一時107.99円と日通し安値を付けた。
NYの取引時間帯に入ると下げ渋る展開に。米10年債利回りが上昇に転じたことでショートカバーが優勢となり一時108.36円付近まで値を上げた。ただ、米国株が下落した影響で戻りは限定的となっている。
ユーロドルは低調なユーロ圏経済指標発表後に一時1.1451ドル付近まで下げたものの、週明け早朝取引で付けた日通し安値1.1442ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。ポンドドルが急伸したタイミングでユーロ買い・ドル売りが入ると1.1480ドル台まで持ち直した。
ポンドドルは急伸後、失速した。15日に欧州連合(EU)離脱案の英議会採決を控えるなか、「英保守党のEU離脱強硬派の一部がメイ首相の合意案を支持する」との報道が伝わり、全般ポンド買いが先行。一時1.2930ドルと昨年11月15日以来約2カ月ぶりの高値を付けた。
ただ、「英保守党のEU離脱強硬派はメイ首相の合意案を支持しない」と伝わると、一転下落し1.2850ドル台まで押し戻された。
本日の東京市場のドル円は108円台前半を中心にもみ合いとなるか。
NY株式市場は下落して引けたが、本日の日経平均株価も軟調が予想される。昨日のCME225先物は、大阪取引所の11日の引け値から225円下落して引けたが、一時2万円を割り込んでいる。株式市場が2万円を維持できないような地合いになれば、リスクオフになり円が強含むことになりそうだ。
また、昨日もトランプ米大統領が幾度となく民主党を批判するツイートをあげたが、暫定予算失効に伴い米政府機関の一部閉鎖が続いていることの政治的混迷や経済に与える影響もドルの頭を抑える要因になりそう。
本日は連休明けのゴトー日(5・10日)ということもあり、東京仲値の動きには警戒が必要になりそうだ。
ドル円以外には本日もポンドの動きには警戒したい。欧州連合(EU)離脱案の英議会採決を本日に控え、否決されることが確実視されるが、その票差に注目が集まっている。
昨日の英テレグラフ紙によると採決の時間は確定されていないが、ロンドン時間の19時から21時になる可能性が高いとされている。英各紙の早朝の記事が日本時間午前から配信されるため、東京タイムも様々な観測記事や噂で上下することになりそうだ。

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