NY外国為替市場ではドル円は小幅ながら続伸した。米10年債利回りの低下を手掛かりに円買い・ドル売りが先行し一時108.15円と日通し安値を付けたが、ユーロドルの下落をきっかけに円売り・ドル買いが強まると108.60円の本日高値まで持ち直した。米金利低下や米国株安を背景に円買い・ドル売りが入ると108.31円付近まで下押しする場面もあったが、引けにかけて再び強含んだ。
ユーロドルは欧州市場では一時1.1540ドルまで値を上げる場面もあったが、買いの勢いは長続きせず失速した。特に新規のユーロ売り材料は伝わらなかったが、まとまった規模のユーロ売りのフローが持ち込まれたことで前日の安値1.1485ドルを下抜けて一時1.1458ドルまで下げ足を速めた。
本日の東京市場のドル円は成人の日で東京市場が休場なこともあり、先週のレンジ(107.77円から109.09円)からは離れることが出来ず、レンジ内で方向感のない動きとなるか。1月3日の東京市場が休場だった薄い市場で「フラッシュ・クラッシュ」が起こったが、本日は3日の教訓を得てドル円は急な動きが起こった場合に備え本邦勢を中心にオーダーの備えは万端となっている。先週のレンジを超えるような状況になった場合はそれらのオーダーが勢いを止めることになりそうだ。
本日の東京時間で動意づける要因としては中国の12月の貿易収支か。指標発表後に中国株式市場も軟調に反応した場合は、ドル円とクロス円の上値を抑えることになりそうだ。
ドル円以外にはポンドの動きには警戒したい。先週は英紙イブニング・スタンダードが複数の閣僚の予想として「英国の欧州連合(EU)離脱は予定されている3月29日より後に延期される可能性が高まっている」と報じられたことでポンドが急伸した。その後英政府報道官はこの報道を否定したが、ポンドは堅調を維持している。本日は明日の英議会でのブレグジットの採決を前に様々な報道や噂が流れてくることになるだろう。特に東京時間から配信される英各紙のニュースなどで急に動く可能性もあり警戒したい。なお採決に関しては否決されるという意見が多いが、否決の場合も票差に注目が集まっていることで結果が出るまでは右往左往しそうだ。

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