16日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長とカプラン米ダラス連銀総裁のハト派的な発言を受けて112.64円まで下落した。ユーロドルは、クラリダFRB副議長とカプラン米ダラス連銀総裁のハト派発言で1.1420ドルまで上昇した。ポンドドルは、メイ英首相が欧州連合(EU)との間で合意した離脱協定案を巡り、EU離脱派閣僚の支持を取り付けたことを受けて1.2878ドルまで上昇した。
本日の東京市場のドル円は、日本の10月の対米貿易黒字に注目する展開となる。
10月の対米貿易黒字が拡大していた場合は、トランプ政権からの日米貿易不均衡是正への言及に要警戒となる。昨年10月の対米貿易黒字は6439億円で、1-10月は5兆6567億円だったが、今年1-9月の対米貿易黒字は4兆6962億円となっており、昨年とほぼ変わらずの対米貿易黒字を記録していることで、来年1月からの日米通商協議への警戒感が高まりつつある。
今週は、22日はニューヨーク市場が感謝祭のため休場、23日は東京市場が勤労感謝の日で休場となることでやや閑散取引が予想されるが、リスク関連のヘッドラインには要警戒となる。
ドル円のテクニカル分析では、一目均衡表・雲の上限が112.90円、一目均衡表・基準線が112.80円に控えており、現状は攻防の分岐点での推移となっている。また、先週は5日連続して安値を更新して切り下げていることで、下落トレンド入りの可能性が高まりつつある。
ドル売りオーダーは、113.50円(21日NYカットオプション)、113.80円に控えており、 ドル買いオーダーは、112.50-60円(112.50円は21日のNYカットオプション)、112.00円に控えている。
先週のパウエルFRB議長、クラリダFRB副議長、カプラン米ダラス連銀総裁によるややハト派的な発言はドルの上値を抑える要因となり、21日に予定されている欧州委員会によるイタリア政府への制裁発動への警戒感、20日以降に警戒されているメイ英首相に対する不信任投票への警戒感などもリスク回避の円買い要因となる。
ユーロドルは、21日に予定されている欧州委員会によるイタリア政府に対する制裁発動への警戒感から伸び悩む展開が予想される。
ポンドドルは、20日以降に警戒されているメイ英首相への不信任投票への警戒感から軟調推移が予想される。

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