17日のニューヨーク外国為替市場でのドル円は、パウエルFRB議長のタカ派的な議会証言を受けて112.93円まで上昇した。パウエルFRB議長は「当面、漸進的な利上げ継続が最善策。雇用市場は強く、賃金上昇は依然としてインフレの傾向を上回る」と述べた。ユーロドルは1.1650ドルまで下落、ポンドドルは1.3070ドルまで下落した。
本日の東京為替市場は、パウエルFRB議長のタカ派的な議会証言を受けて堅調推移が予想される。
ドル円の113.00円にはドル売りオーダーが控えているものの、上抜けるとストップロスが控えており、日経平均株価や上海総合指数の動向を睨みながらの買い仕掛けには要警戒となる。パウエルFRB議長は、米国景気に楽観的な見方を示し、堅調な労働市場やインフレ動向を背景に、漸進的な利上げ継続の方針、すなわち、今年あと2回程度の追加利上げを示唆した。
ドル円のテクニカル分析での上値目処は、113.27円(118.66円-104.56円の下落幅の61.8%戻し)、114.69円(上昇三角形の目標値)などが挙げられる。酒田罫線法の「新値八手十手は酒田の骨子」では、昨日の高値112.93円が9手目となっており、10手目での113.00円上抜けが予想される。
ドル円は、ファンダメンタルズ面では、米国を軸とした貿易戦争がドル売り要因ではなく、貿易戦争の相手国通貨(ユーロ、ポンド、中国人民元、円、加ドル)売り・ドル買い要因、すなわち、有事のドル買いの様相を呈し始めている。しかしながら、今月末には、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と茂木経済財政相による日米通商協議(FFR)が開催され、日米貿易不均衡是正圧力が強まる可能性が警戒されていることで、明日発表の日本の6月の対米貿易黒字には要警戒となる。
ドル売りオーダーは、113.00円(上抜けるとストップロス買い)、113.20円、114.00円、114.20円に控えている。ドル買いオーダーは、112.00-10円(割り込むとストップロス売り)、11150-60円、111.20円に控えている。
ユーロドルは、欧米貿易摩擦への警戒感、欧米金融政策のかい離などから軟調推移か。

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