16日のニューヨーク外国為替市場のドル円は112.23円までじり安に推移した。ユーロドルは1.1725ドルまでじり高、ユーロ円は131.70円まで強含みに推移した。カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁は「政策委員らはイールドカーブのフラット化に注目」と述べた。
本日の東京為替市場は、本日と明日に予定されているパウエルFRB議長の議会証言を控えていることで動意に乏しい展開が予想される。
パウエルFRB議長は、タカ派的な発言としては、政策金利は依然として緩和的であり、中立金利水準までには100bpある可能性、ハト派的な発言としては、貿易戦争が長期化した場合は米経済に負の影響を与えかねない、インフレ率が上昇し景気が減速した場合、非常に困難な状況になる、などがある。議会証言では、タカ派とハト派、どちらに軸足を置いた発言になるのか見極めていくことになる。
ドル円は、ファンダメンタルズ面では、米国を軸とした貿易戦争がドル売り要因ではなく、貿易戦争の相手国通貨(ユーロ、ポンド、中国人民元、円、加ドル)売り・ドル買い要因、すなわち、有事のドル買いの様相を呈し始めたこと、テクニカル面では、重要な上値抵抗線を上抜けてきたことで、年初来の112円台を回復している。しかしながら、今月末には、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と茂木経済財政相による日米通商協議(FFR)が開催され、日米貿易不均衡是正圧力が強まる可能性が警戒されていることで、19日発表の日本の6月の対米貿易黒字には要警戒となる。
ドル売りオーダーは、112.60-80円(上抜けるとストップロス買い)、112.90円、113.00円(上抜けるとストップロス買い)、114.00円に控えている。ドル買いオーダーは、112.10円(割り込むとストップロス売り)、111.90-112.00円、111.50-70円に控えている。
テクニカル分析での上値目処は、113.27円(118.66円-104.56円の下落幅の61.8%戻し)、114.69円(上昇三角形の目標値)などが挙げられる。
ユーロドルは、欧米貿易摩擦や欧米金融政策のかい離やトランプ米大統領による北大西洋条約機構(NATO)への拠出金増額要請などから伸び悩む展開か。

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